竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

カザフスタン、マイニング事業者に新税制を適用へ

カザフスタン共和国のカシム・ジョマルト・トカエブ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領が暗号資産(仮想通貨)マイニング事業者に新たな税を導入するための税制案に署名したとDecryptが7月5日に報じた。この背景には中国のマイニング事業者への取り締まり強化が存在しているようだ。中国のマイニング事業者はここ数ヶ月カザフスタンへマイニング拠点を移転させているとのことだ。

デジタル人民元、成都と雄安で環境配慮の試験運用を開始

中国が成都と雄安で合計約2億5,700万円(1,500万元)のデジタル人民元の新たな試験運用を開始したと7月2日にLedgerinsightsが報じた。この試験運用はデジタル人民元のさらなる普及を促進すると同時に、グリーン・トラベルを促進することも重点に置いているとのことだ。グリーン・トラベルとは、環境に配慮した旅行スタイルのことだ。 ・成都は現在、地下鉄、バス、自転車などの公共交通機関全体でデジタル人民元を提供する国内初の都市となっている。成都はデジタル人民元の試験運用によって、環境に配慮した旅行が奨励され、エネルギーの節約や二酸化炭素の排出量の削減につながることを期待しているようだ。またデジタル人民元の長期的な使用を維持するために、中国はインセンティブに基づくアプローチを進めており、デジタル人民元ユーザーのグリーン・トラベルランキングを毎日発表しているとのことだ。そして上位2万人のユーザーには、デジタルウォレットに追加の公共交通機関の乗車クーポンが付与されることになっているようだ。 ・雄安でのデジタル人民元の試験運用は健康をテーマとしている。市民が歩数計算のポイントに応じて、デジタル人民元と交換できる仕様になっているようだ。 ・成都で開催される試験運用は、7月3日から5日の2日間、クーポン付きの10万元のデジタル人民元公共交通パッケージを獲得する機会が与えられる。当選した市民は、クーポンをデジタル人民元のウォレットに保管し、スマホアプリでチケットに交換することができるようだ。一方、雄安では指定された小売店でデジタル人民元を利用することができる。

ソフトバンク、ブラジル取引所メルカドビットコインへ約220億円出資

ラテンアメリカ最大級の暗号資産(仮想通貨)取引所であるメルカド・ビットコイン(Mercado Bitcoin)の親会社である2TMグループは、メルカド・ビットコインがソフトバンク・ラテンアメリカ・ファンド(SoftBank Latin America Fund)から約220億円(2億ドル)調達したことを7月1日に発表した。

NFT領域ユニコーン企業アニモカブランズ、約150億円の資金調達完了

NFT企業アニモカブランズ(Animoca Brands)が約150億円(1億3,888万ドル)の増資による資金調達を完了させたことを7月1日に発表した。アニモカブランズの企業評価額は約1,110億円(10億ドル)で増資を行なって、資金調達をした。資金の払い込みは2フェーズに分かれていた。1フェーズでは約99億円(88,888,888ドル)を調達し、2フェーズでは約56億円(5,000万ドル)を調達した。

LINEが「NFTマーケットβ」提供開始、決済通貨はLINK

LINEの暗号資産事業およびブロックチェーン関連事業を展開するLVC株式会社が「NFTマーケットβ」の提供を開始したことを6月30日に発表した。「NFTマーケットβ」は、LINEのデジタルアセット管理ウォレット「LINE BITMAX Wallet」にて、LINEの独自ブロックチェーン「LINE Blockchain」を基盤としたNFTアイテムの取引ができるマーケットプレイスだ。決済に利用できる暗号資産はLINEの独自暗号資産「LINK」となっている。

世界最大の金融ブローカーTP ICAP、フィデリティらと暗号資産取引プラットフォームをローンチへ

世界最大の金融ブローカーである英TP ICAPグループが、フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)とスタンダード・チャータード(Standard Chartered)のデジタル資産カストディ部門と共同で、暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォームを立ち上げることを6月29日にロイター通信が報じた。現在、このプラットフォームは英国の金融規制当局の承認待ちの状態だ。ちなみにスタンダード・チャータードのカストディ部門の名称はゾディア・カストディ(Zodia Custody)である。

分散型金融コンパウンド、非暗号資産企業・金融機関向けサービス提供の開始

分散型金融(DeFi)プロトコルのコンパウンド(Compound)を運営するコンパウンド・ラボ(Compound Labs)が新会社コンパウンド・トレジャリー(Compound Treasury)を設立したことを6月27日に発表した。コンパウンド・トレジャリーのビジョンは暗号資産(仮想通貨)に関わっていない金融機関の10億人ユーザーに分散型金融の根源的メリットを提供するための架け橋となることのようだ。

チェイナリシスが約120億円調達、企業評価額は約4,400億円に

米ブロックチェーンツール開発企業チェイナリシス(Chainalysis)がシリーズEラウンドで約120億円(1億ドル)の資金調達を行なったことを6月24日に発表した。企業評価額は約4,400億円(42億ドル)となった。チェイナリシスは、ブロックチェーン上の暗号資産取引を追跡してクラスタ化し、考えられるリスクや脅威となる行為者を特定するソフトウェアを提供している企業だ。