CFTC委員、暗号資産規制のパイロットプログラムを提案=報道

パイロット・プロジェクトを概説

商品先物取引委員会(CFTC)のキャロライン・ファム(Caroline Pham)委員が、暗号資産(仮想通貨)規制に関する限定的なパイロット・プログラムを提案した。9月7日、各社が報じた。

ザ・ブロック(The Block)の報道によれば、ファム委員は9月7日、リバタリアン系シンクタンクのケイトー研究所(Cato Institute)主催のカンファレンス「ステイング・アヘッド・オブ・ザ・カーブ:暗号資産規制と競争力(Staying Ahead of the Curve: Crypto Regulation and Competitiveness)」に登壇し、「私は、準拠したデジタル資産市場とトークン化の発展を支援するために、期間限定のCFTCパイロット・プログラムを提案する」と述べたという。

ファム氏の提案するパイロット・プロジェクトでは、関係者による意見交換会を設置し、意見を集約した後、登録要件やリスク管理に関する規則を提案・採択するという。そして、最後にデータを精査し、ルールを恒久的に変更するかどうかを検討するとのことだ。

ファム氏はこの提案を、「米国が常に時代の先端を走り続けるという紛れもない目標を共有するもの」だとし、「これまでの試験的な取り組みと同様に、私はこの手法が市場の完全性と公平なアクセスを確保し、流動性と競争を促進し、潜在的な対立やリスクに対処し、詐欺、乱用行為、操作を防止することになると期待している」とファム氏は述べている。

ファム氏はCFTCの5名の委員のうちの一人だ。なお同委員会の委員長は民主党のロスティン・ベナム(Rostin Behnam)氏が務めている。ファム氏は昨年の着任以降、CFTCのグローバル市場諮問委員会を率い、ガバナンスとリスクに関する提言を行うデジタル資産分科委員会を設立したり、米証券取引委員会(SEC)のへスター・パース氏とともに、CFTCとSECが合同で暗号資産関連の意見交換会を提案するなど、様々な構想を提案している。

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参考:ケイトー研究所
images:iStocks/Funtap

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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