米CFTCがバイナンスとCZ氏らを提訴、米国法違反の疑いで

CFTCがバイナンスを提訴

米CFTC(商品先物取引委員会)が、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)CEOのCZ(Changpeng Zhao)氏らをはじめ、バイナンスの複数の事業体を提訴したと3月27日発表した。

提訴されたのは、CZ氏の他、Binance Holdings Limited、Binance Holdings(IE)Limited、Binance(Services) Holdings Limitedの3社。そしてバイナンスの違法行為を幇助したとして、元最高コンプライアンス責任者のサミュエル・リム(Samuel Lim)氏が訴えられている。

提訴の理由

CFTCは、バイナンスが意図的にCFTCに登録せずに長期に渡り商品取引所法(CEA)を無視してサービス運営を行ったとして、複数の違反行為を告発している。

イリノイ州北部地区連邦地方裁判所へ提出された訴状によればバイナンスは、2019年7月から現在に至るまで米国人に対して商品デリバティブ取引を提供。またCZ氏は、企業利益を最大化するために従業員及びユーザーに対しコンプライアンス管理を回避するよう指示したという。

またバイナンスはユーザーに対し事前の身元確認情報提供を求めず、テロ資金供与対策(CFT)・マネーロンダリング対策(AML)の基本的な手続きを実施しなかったともされている。

さらにバイナンスは米国からのアクセスを制限したとしながら、米ユーザー(特に商業的価値の高いVIPユーザー)へバイナンスのコンプライアンス管理を回避するための最善の方法を指示していたとのこと。またCFTCは、バイナンスの従業員と米国ユーザーのやり取りには、やり取りが自動的に削除されるメッセージアプリケーションが使用されていたと主張している。

CFTCの要求

CFTCはバイナンスらに対し、払い戻し・民事罰・永久的な取引及び登録禁止・CEAおよびCFTC規制のさらなる違反に対する永久的な差し止めを求めている。 CFTCのロスティン・ベナム(Rostin Behnam)委員長は「バイナンスは長年にわたり、CFTCの規則に違反していることを知りながら、資金の流れを維持することとコンプライアンスを回避することの両方に積極的に取り組んできた。これは、CFTCが米国法の意図的な回避を容認しないことを、デジタル資産分野のすべての人に警告するものだ」とコメントした。

バイナンスの主張

これを受け、バイナンスは3月28日のブログにてCZ氏の声明を発表した。

発表の中でCZ氏は、2年以上にわたりCFTCと協力してきたにもかかわらず、民事訴状を受け取ったことを残念だとコメント。訴状には「不完全な事実」が含まれるとし、いくつかのポイントに言及した。なお完全な回答については、時期を見て行うとしている。

CZ氏によれば、バイナンスは最高水準の技術を開発しコンプライアンス確保を実現してきたという。同社はKYC(本人確認)プログラムを実施した最初のグローバル(非米国)取引所であり、現在もKYC・AMLにおいて最も高い水準を保っていると主張。KYCやIPなど複数の手段を使って米国ユーザーをブロックしていると伝えている。

またCZ氏は、今後も米国をはじめ世界中の規制当局と協力していくとし、すべての問題に対して円満な解決策を模索していくと述べた。

関連ニュース

参考:CFTC裁判資料バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Pict-Rider

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

合わせて読みたい記事

【2/22話題】スターテイルがサムスンらから約5億円調達、エルフトークン(ELF)の付与延期「協議中の事項」でなど

アスター渡辺創太のスターテイル、サムスンとUOB銀行から約5億円の追加調達、国内5例目IEO「エルフトークン(ELF)」の付与延期、ハッシュパレットとビットフライヤーで「協議中の事項」により、PBADAO、暗号屋、幻冬舎がブロックチェーンエコシステム研究所「TRI」発足、ユースケースが学べるレポート公開、Zaifが今春からステーキングサービス提供へ、チューリンガムと共同開発で、オーケーコインジャパンにソラナ(SOL)上場へ、メタマスクの「セキュリティアラート」、ポリゴンやアバランチ、BNBチェーンなどでも利用可能に、イーサリアムL2のOptimism、4回目の「OP」エアドロップ開始、韓国与党、暗号資産収益への課税を2年延期の提案=報道、バイナンス、レバレッジトークンのサービス廃止へ、Japan Fintech Weekサイドイベント「MPCウォレットFireblocksが変えるWeb3金融ビジネス」2/28開催

【国内初】オーケーコイン・ジャパンにアプトス(Aptos)上場へ、2月26日よりAPTが当たるキャンペーンも

国内暗号資産(仮想通貨)取引所オーケーコイン・ジャパン(OKCoinJapan)が、アプトス(APT)の上場予定を発表した。上場は2月26日17時の予定で、アプトス(APT)の取り扱いは国内の取引所では初の事例となる。なお今回の発表に合わせ、同社はAPT上場記念キャンペーンの開催も発表した(詳細記事後半)。

Sponsored