アバランチの「BTC.b」、LayerZeroでクロスチェーン転送可能に

アバランチの「BTC.b」がクロスチェーン転送が可能に

レイヤー1ブロックチェーンのアバランチ(Avalanche)にブリッジされたビットコイン「BTC.b」が、レイヤーゼロ(LayerZero)提供のオムニチェーンの技術により、ブロックチェーン間で転送可能になったことが11月18日に発表された。

対象となるブロックチェーンはレイヤーゼロがサポートするネットワークで、アバランチをはじめ、イーサリアム(Ethereum)やポリゴン(Polygon)、アービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)、BNBチェーン(BNB Chain)の他、ムーンビーム(Moonbeam)、アプトス(Aptos)がサポートされる。また将来レイヤーゼロによってサポートされるブロックチェーンについてもその対象となるとのこと。

「BTC.b:ビットコインアバランチブリッジ(Bitcoin Avalanche Bridged)」は、アバランチで利用されるDeFi(分散型金融)プロトコルの「コア(Core)」を用いてビットコイン(BTC)をアバランチブロックチェーン内にブリッジしたものだ。アバランチによると今までに合計2700BTCがBTC.bにブリッジされ流通しているという。

レイヤーゼロは以前より、複数のブロックチェーンを横断できるクロスチェーン転送を可能とする技術「オムニチェーン(Omnichain)」を提供してきた。今回の発表によると、「BTC.b」は「オムニチェーン」の技術のうち、トークンのクロスチェーン転送を可能にする「オムニチェーンファンジブルトークン:Omnichain Fungible Token(OFT)」を取り入れたとのこと。

これにより「BTC.b」は、前述したレイヤーゼロに対応したすべてのチェーンに対し、簡単に転送できるようになり、流動性の分散から起こりうるトラブルを回避できるとのことだ。

なおアバランチでは、11月10日に同ブロックチェーンのサブネットとして独自のブロックチェーンを「Rust言語」のみで開発を可能にするアプリケーションのリリースを発表。10月18日には「サブネット」のバリデータが「サブネット」独自のトークンをステーキングし、報酬が得られるようにする大型アップデートを実施している。

関連ニュース

コインベースジャパンにアバランチ(AVAX)上場

アバランチ(AVAX)で「Rust言語」のみで開発が可能に、「Rust SDK」がリリース

【取材】ビットバンクにアバランチ(AVAX)上場へ、Cチェーンで

グリーがアバランチ(AVAX)の「Ava Labs」と提携、新設子会社「BLRD」通じて日系企業初

国内初、SBI VCトレードでポリゴン(MATIC)ネイティブトークン上場、アバランチ(AVAX)も

参考:アバランチ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Wiphop-Sathawirawong

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した