L1ブロックチェーン「Sui(SUI)」、初の外部向けテストネット公開

Suiが初の外部向けテストネット公開

レイヤー1ブロックチェーン「Sui」が、外部バリデーター向けのテストネットローンチを11月18日に発表した。

「Sui」は、メタ社(旧フェイスブック社)のブロックチェーン研究開発部門であるディエム(Diem)のリードエンジニアたちによって設立された企業ミステンラボ(MystenLab)によって開発されるブロックチェーンだ。

今回公開されたテストネットは「Sui Testnet Wave 1(以下、ウェーブ1)」と名付けられており、ミステンラボ外部のユーザーがバリデーターを担当する初めてのテストネットとなったとのこと。

Suiによると「ウェーブ1」は、分散性の調整とデバッグを目的としており、目標が達成される2~3週間後には閉鎖されるという。また「ウェーブ1」ではミステンラボ主導ではなくコミュニティ主導のデバッグに移行するとしている。

「Sui」は以前、ミステンラボがバリデーションする開発者向けのテストネット「デブネット(Devnet)」を公開していた。このテストネットは今後も続行して運用され、開発者がアプリケーションを開発するための推奨環境であり続けるとのことだ。

またバリデーターではない一般のユーザーは、「Sui」やSui専用のウォレット「Suiet」から「ウェーブ1」にアクセスし、テストネット用のSUIトークンを受け取ることができ、テストネット版のNFTのミントが可能となっている。

「Sui」はツイッターで、SUIトークンのエアドロップ予定はないと語っており、テストネットに接続しても報酬がないことが分かっている。

なお「Sui」の他にも、ディエムの開発チームに所属していた元メンバーが開発したL1ブロックチェーンとして「アプトス(Aptos)」がある。「アプトス」も「Sui」と同じく開発言語にはディエム開発の「Move(ムーブ)」が採用されている。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/royyimzy・dalebor

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
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