グレースケール、「現物イーサリアムETF」の申請書を修正し再提出

ETHEの修正版申請書を再提出

暗号資産(仮想通貨)運用会社のグレースケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)が、現物イーサリアム(ETH)上場投資信託(ETF)のフォーム19b-4の修正版を提出した。同社最高法務責任者のクレイグ・サルム(Craig Salm)氏が、自身のXアカウントから3月15日報告している。

グレースケールは現在、米証券取引委員会(SEC)に現物イーサリアムの投資信託を「グレイースケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)」ETFへ転換する申請を行っている。

サルム氏は、今回行った修正版提出について「ETHEをNYSE Arca(ニューヨーク証券取引所のArca)に上場するための重要なステップ」だと報告。

「投資家は現物イーサリアムETFの形でイーサリアムにアクセスすることを望んでおり、それに値するものであり、現物ビットコイン(BTC)ETF の上場と同様に強力なケースだと確信している」と同氏は続けた。

サルム氏が投稿したスクリーンショットによれば、グレースケールはNYSE Arcaの規則の下で同株式を上場させ、取引することを計画しているようだ。

また今回提出された修正版は、オリジナルの提出ファイルに完全に取って代わるものだとグレースケールは説明している。さらにスクリーンショットには、この規則変更案が提出時に有効な他の規則に直接的または間接的に影響を与えることをNYSEArcaは見込んでいない旨も記されている。

なおETHEの承認可否判断は昨年12月に1回目の延期がなされており、今年1月に二度目の延期がSECにより発表されている。

SECは2度目の延期の際に、パブリックコメント募集に向けた複数の質問を行った。

具体的には、現物イーサリアムETFが現物ビットコイン(BTC)ETFに類似しているかどうかを問うものや、「ETHとそのエコシステムに関連する特定の特徴(プルーフ・オブ・ステーク[PoS]コンセンサス・メカニズム、少数の個人または事業体による支配や影響力の集中など)が、イーサリアム上場投資信託の詐欺や操作を受けやすくする可能性についての懸念があるか」という問題を提起していた。

SECは現在、ETHE以外の現物イーサリアムETFの承認可否判断を延期している状況だ。

1月18日には米大手資産運用会社フィデリティ(Fidelity)申請の現物イーサリアムETFを、1月24日には米資産運用会社ブラックロック(BlackRock)申請の現物イーサリアムETF「iシェアーズ・イーサリアム・トラスト(iShares Ethereum Trust)」の可否判断を延期していた。

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images:Reuters

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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