Fintertech、イーサリアム (ETH)ステーキング活用の貸暗号資産サービス提供開始

Fintertechが「デジタルアセットステーク(消費貸借)」提供開始

大和証券グループとクレディセゾンの合弁会社Fintertech(フィンターテック)が、イーサリアム (ETH)のステーキングを活用したサービス「デジタルアセットステーク(消費貸借)」の提供開始を8月10日発表した。

同サービスは、ユーザーが保有するETHをFintertechへ貸し出すことにより、暗号資産(仮想通貨)建ての貸借料を受け取れる貸暗号資産サービスとなっている。

Fintertechはユーザーより借り入れた暗号資産(ETH)でステーキングを行うことで、暗号資産を保有するユーザーに持続的な収益機会を提供するとしている。

なおFintertechは同サービス提供にあたり、ステーキングの分野において優れた技術と実績を持つリーディングカンパニーであるBlockdaemon(ブロックデーモン)の協力を得ているとのことだ。

発表によると「デジタルアセットステーク(消費貸借)」の貸借料率は年率換算で8月分は2.3%になるという。貸借料率は月次更新されるとのこと。また最低貸出数量は10ETHとなっており、最低貸出期間は「貸借料発生日から起算して2ヶ月目の応当日より引出し申請可」となっている。返還手数量については0.005ETH/回で、返還日時は、引出し申請受付後5~10営業日後とのこと。そして貸借料支払は、毎月自動的に貸出残高に付与されるとのことだ。

Fintertechは、国内初の暗号資産担保ローンを2020年3月より提供開始している。同社ではビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の担保ローンを法人・個人に対して提供している。

今回提供開始となった「デジタルアセットステーク(消費貸借)」の利用者は、暗号資産の出し入れなく「デジタルアセット担保ローン」に移行が可能とのこと。普段は貸借料を受け取り、資金需要発生の際には貸し出し済みの暗号資産を活用してローンが利用できるとのことだ。

ステーキングとは

ちなみにステーキングとは、「バリデーター」と呼ばれるユーザーが、対象となる暗号資産を一定量保有(ロック)することで取引記録のブロック生成プロセスに参加し、報酬を得る行為のこと。

暗号資産取引所などが一般ユーザー向けに提供するステーキングサービスでは、ユーザーからトークンをプールに集め、ネットワークにまとめて預け入れる形式をとる。そのためステーキング参加に本来必要な暗号資産保有量を持たないユーザーでも、少額でステーキング報酬が得られる仕組みになっている。

なおステーキングは、コンセンサスアルゴリズムの「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」を採用するブロックチェーンで実行が可能となっている。コンセンサスアルゴリズムとは、暗号資産のブロックチェーンのブロックを追加する際の合意形成のアルゴリズムである。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/eugenesergeev

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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