ChatGPTのサム・アルトマンら開発「Worldcoin」、約137億円の資金調達へ

Worldcoinが新たに1億ドルの資金調達へ

暗号資産(仮想通貨)関連企業「Worldcoin(ワールドコイン)」が、新たに約137億円(1億ドル)の資金調達を計画しているようだ。5月14日フィナンシャルタイムズが報道した。

「Worldcoin」は、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供するOpenAIの共同創業者サム・アルトマン(Sam Altman)氏が、物理学者のアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏と共に開発を進めるプロジェクト。

今回「Worldcoin」が交渉を進めているとされる資金調達は初めての実施ではない。同社は過去2年で160億円以上の調達を成功させている。今年2月には次回の調達で164億円(1.2億ドル)の調達をする構えであると報道されていた。

「Worldcoinはボール状の「オーブ(Orb)」と呼ばれるデバイスで網膜をスキャンし、各人それぞれの虹彩の特徴をデジタルコードに変換することで個人を識別する「World ID」を発行できる。現在このスキャンは無料ででき、スキャンしたユーザーは暗号資産「Worldcoin(WLD)」を受け取れる。この「WLD」の配布により、ベーシックインカム実現も計画されている。

また「World ID」の利用により、ユーザーは身元を明かすことなく個人を証明できるようになるとのこと。同社は「World ID」が日常の様々な用途で使われることを想定し、開発を進めているようだ。

「Worldcoin」関連企業のツールズ・フォー・ヒューマニティ(TFH:Tools For Humanit)は5月8日、同エコシステム初のウォレットアプリケーション「World App」をリリース。プロトコルのベータ版をポリゴン(Polygon)上に構築した。

また「Worldcoin」は5月11日、イーサリアム(Ethereum)L2スケーリングネットワークのオプティミズム(Optimism)との提携を発表。プロトコルをオプティミズムに移行し「World ID」を同ネットワークで利用可能にすることを発表した。なお「Worldcoin」は、これと同時に「World App」もオプティミズムに移行するとしている。

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参考:ワールドコイン
images:iStocks/BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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