米コインベースがアルゴランドのALGOステーキング報酬提供停止、SEC規制の影響か

コインベースがALGOの報酬提供停止へ

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、3月29日付けでブロックチェーン開発企業アルゴランド(Algorand)のネイティブトークンであるアルゴランド(ALGO)のステーキング報酬の提供を停止するようだ。コインデスクが3月23日報じた。

報道されたコインベースの広報担当者の話によれば、今までのアルゴランドのステーキング報酬全てが4月初旬に支払われるという。なおステーキング報酬提供終了の理由は明かさなかったという。

アルゴランドのCEOであるステイシー・ウォーデン(Staci Warden)氏は3月23日のツイッターでステーキング報酬停止に触れ、「コインベースは現在、最近の規制当局の監視に照らしてサービスを評価しており、そのため、リテール顧客向けにアルゴランドの報酬をサポートしないことを私たちに伝えてきた」とツイート。「ガバナーとして直接ガバナンスに参加したい顧客向けにサポートを提供し、すべてのユーザーにはALGO取引を、機関投資家にはガバナンス・リワードを提供し続ける」と続けた。

コインベースは米証券取引委員会(SEC)より3月22日に、企業・個人に法的措置を講じる予定だと通達する公式文書「ウェルズ通知(Wells Notice)」を受け取っている。

アルゴランドは2017年に設立されたブロックチェーン開発企業だ。創業者は暗号理論でチューリング賞を受賞したイタリア出身の計算機科学者シルビオ・ミカリ(Silvio Micali)氏だ。アルゴランドはPPoS(Pure Proof of Stake)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用することで、他のパブリックブロックチェーンと比較して分散性の高い構造を実現している。昨年12月にはイタリアの保証プラットフォーム「デジタル・シュアリティーズ(Digital Sureties)」のサポートを発表している。

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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