コインベースがSECのステーキング規制を非難、意見書提出

コインベースがSECへ意見書を提出

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、米証券取引委員会(SEC)へステーキングサービスに関する意見書を提出したことを3月20日発表。コインベースは昨年7月21日、「デジタル資産証券規制に関する規則制定を求める請願書」を提出していた。

今回提出された18ページに及ぶ意見書では、コア・ステーキングサービス(CSS)が証券の提供にあたらない理由が説明されている。また、最近のSECのステーキングサービスに対する一連の措置を非難している。

意見書の中でコインベースは、今年2月にクラーケンとSECが和解したことに言及。この件についてSECのゲンスラー委員長が「同措置は、ステーキングサービス提供プロバイダーは登録義務があり、情報開示と投資家保護を提供するべきということを市場に明らかにした」と述べたことに触れ、SECは暗号業界全体に懸念を示す機会があったにも関わらず、これまでスタンスの公表を避けていたと批判した。

コインベースの訴え

コインベースの最高法務責任者のポール・グレワル(Paul Grewal)氏は意見書の中で、「ステーキングサービスには様々なモデルが存在し、一枚岩ではない」と述べている。ステーキングサービスの中には投資契約提供に分類されるものも存在するが、意見書で説明したCSSはハウィーテスト(Howey test)に照らしても、これに該当しないと強調した。また、投資契約提供の可能性があるステーキングサービスについては、SECは実行可能な登録プロセスを提供すべきだとも述べている。

なおハウィーテストとは、米国において特定の取引が、証券取引の定義の一つである「投資契約」に該当するかどうかを判定するテストだ。

またコインベースは昨年7月からSECに主張しつづけている「デジタル資産を含む投資契約には、既存の規制の枠に収まりきらない特徴がある」ことを再度強調。SECに対し、デジタル資産を含む投資契約の提供に関する規制の枠組みを策定する際には、それが有価証券提供に該当するステーキングサービスにどう適用されるべきかを検討してほしいと嘆願した。

イノベーションの国外流出懸念も

またコインベースは、SECが規制を誤るとイノベーションが海外流出するリスクも指摘。米国は、規制の枠組みを明示し暗号ハブの設立を目指す多くの国々と競合していると伝え、 米国のルールが不適切だからといって、ステーキングサービスを通じて支払われるバリデーターなど、重要なインフラを他の法域に移行させる必要はないと諭した。

同意見書では「コインベースは、SECが米国のイノベーションを維持する形で、規制に妥協することなく、これらの問題に建設的に取り組むことが可能であると考える。そうすることで、米国の資本市場が世界のゴールドスタンダードであり続けることができる」と伝えられている。

また「ブロックチェーンのPoSコンセンサスの仕組みに証券法を適用することで得られる利益」よりも、「すでに1兆ドルを超え、4億2千万人が参加している新興産業の重要インフラを国外に移すコスト」のほうがはるかに大きいと強調されている。

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参考:コインベース意見書

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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