ポリゴンラボとイミュータブルが提携、ゲーム用ネットワーク「Immutable zkEVM」構築へ

ポリゴンラボとイミュータブルがパートナーシップ締結

ポリゴン(Polygon)ネットワークの開発者チーム「ポリゴンラボ(Polygon Labs)」が、イミュータブル(Immutable)とのパートナーシップ締結を3月21日に発表した。イミュータブルは、イーサリアム(Ethereum)L2スケーリングソリューションのイミュータブルエックス(Immutable X)を開発する企業。

イミュータブルは今回のポリゴンラボとの提携により、ポリゴンの技術を利用したweb3ゲーム用の新しいEVM(イーサリアム仮想マシン)互換のネットワーク「Immutable zkEVM」を構築するという。

なお「Immutable zkEVM」は暗号技術を利用した証明技術「ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)」を用いたスケーリング技術「zk-rollup」より速く、簡単に、少ないリスクでweb3ゲームの開発を行えるように設計されているという。なお「Immutable zkEVM」のガス代にはイミュータブルエックスのネイティブトークンであるIMXが利用されるとのこと。

発表によると「Immutable zkEVM」は、今後数ヵ月以内にリリースされるとのことだ。

なおポリゴンは、EVMとの完全な互換性を持つイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)スケーリングソリューション「Polygon zkEVM」のメインネットベータ版ローンチを3月27日に控えている。

なお同ネットワークでは、「ゼロ知識証明」の活用により「Polygon zkEVM」で複数のトランザクション(取引)を1つのトランザクションとしてまとめて処理し、送ることでイーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するとのことだ。

イミュータブルは昨年6月、5億ドル規模のweb3ゲームファンドを立ち上げている。

このファンドでは、ビットクラフト(BITKRAFT)やアニモカ(Animoca)、エアツリー(Airtree)、キングリバーキャピタル(King River Capital)、ゲームストップ(GameStop)といったweb3ゲームやNFTに特化したベンチャー企業と提携して投資を行ったり、資金調達のための金銭的支援や開発のサポートを行ったりすることを発表している。

関連ニュース

参考:イミュータブル
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Lidiia-Moor

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した