米サークル、USDC準備金6500万ドルをマイノリティバンクへ保管

サークルがCitizens Trust Bankと提携

米ドルステーブルコイン「USD Coin(USDC)」を発行する米サークル・インターネット・フィナンシャル(Circle Internet Financial)が、米アトランタ拠点のマイノリティ系銀行であるシチズンズ・トラスト・バンク(Citizens Trust Bank)と提携したと2月24日発表した。

この提携により、シチズンズ・トラスト・バンクはUSDCの準備金として6500万ドル(約89億円)を保有することになった。

なおこの動きは、サークルがUSDCの準備金をMID(少数民族向け預金金融機関)およびコミュニティバンク(総資産10億ドル未満の地域金融機関)に割り当てる取り組みの一環であるとのこと。

両社は他にもアトランタにて金融包括やデジタル金融リテラシーへも取り組むとのことで、今夏にはアトランタの歴史的黒人大学(Historically black colleges and universities:HBCU)や地元の学校などを通じ、プログラムを開始する予定だという。これに伴いサークルは、10万ドル(約1360.7万)のシード助成金を提供するとのことだ。

シチズンズ・トラスト・バンクの社長兼CEOのシンシア・N・デイ(Cynthia N. Day)氏は「サークルの増加するUSDC準備金の一部を維持する機会は、当社のバランスシートを強化し、急成長する新市場の重要な一翼を担うことを意味する」と述べている。

サークルの最高戦略責任者兼グローバルポリシー責任者のダンテ・ディスパルテ(Dante Disparte)氏は、「金融と銀行の未来が過去よりも包括的になるためには、歴史的に疎外されたコミュニティが単に金融サービスの受益者であるだけでなく、主人公でなければならない」と述べ、「私たちは資産10億ドル以上への戦略的推進をサポートし、アトランタにおける金融包摂とデジタル金融リテラシー促進を切望している」と続けた。

サークルは昨年7月、USDCの準備資産内訳を公開。同社の「透明性を通じて信頼を構築する」という長年の取り組みの一環として行われた。

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参考:サークル
デザイン:一本寿和

images:iStocks/olegback

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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