DeFiレンディング「Aave(AAVE)」、イーサリアム上にv3立ち上げへ

イーサリアム上に「Aave v3」立ち上げへ

アーベ(Aave)が開発するレンディングプロトコルの新バージョン「アーベv3(Aave v3)」が、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上に立ち上がることが日本時間1月26日に決まった。ちなみに「アーベv3」では、すでにアバランチ(Avalanche)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴン(Polygon)、ファントム(Fantom)、ハーモニー(Harmony)、アービトラム(Arbitrum)の6つのチェーンがローンチされている。

なお「アーベv3」の前バージョン「アーベv2(Aave v2)」はイーサリアム上で稼働している。昨年3月に上記6チェーン上で「アーベv3」はローンチしており、イーサリアムは約1年遅れての対応となる。ちなみに「アーベv2」はイーサリアム、ポリゴン、アバランチに対応している。

またイーサリアム上に展開される「アーベv3」については、wBTC、wETH、wstETH、USDC、DAI、LINK、AAVEの7種類のトークンがサポートされることが明らかになっている。

「アーベv3」はwBTC、wstETHを除くすべてのトークンの価格をチェーンリンクから直接取得しており、wBTC、wstETHに関してもチェーンリンクに基づいた価格取得を行っているとのことだ。

なお「アーベv3」が搭載している機能として、ホッププロトコル(Hop Protocol)やエニースワップ(Anyswap)といったブリッジングプロトコルを介することでシームレスな資金移動を可能にする「ポータルズ(Portals)」がある。また価格相関の強い担保資産を利用しての借り入れ時の資本効率を最大化する「ハイエフィシェンシーモード(High Efficiency Mode:高効率機能)」などもある。今回のイーサ対応「アーベv3」の「ハイエフィシェンシーモード」でサポートされるのは、wETHとwstETHのペア1つだけであるとのことだ。

アーベはレンディングの他にもプロトコルを提供しており、2022年5月には分散型SNSプロトコルの「レンズ・プロトコル(Lens Protocol)」をポリゴン(Polygon)ブロックチェーン上でリリースしている。 

関連ニュース

米コインベース、「Aavegotchi(GHST)」と「Litentry(LIT)」上場へ

ロビンフッドにアーベ(AAVE)とテゾス(XTZ)上場

Aaveが開発する分散型SNSプロトコル、ポリゴンでローンチ

Uniswapがweb3ファンド立ち上げ、Maker DAOやAaveなどへ投資

Aaveが機関投資家向けサービス提供へ、初のホワイトリスト機関にFireblocks

参考:AaveAaveガバナンス
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した