ブロックチェーン分析のチェイナリシス、米国政府機関向け子会社設立

チェイナリシスが米国政府機関向け子会社設立

米ブロックチェーン分析企業のチェイナリシス(Chainalysis)が、米国政府機関向け子会社「チェイナリシスガバメントスタジオ(Chainalysis Government Solutions)」を設立したことが7月27日分かった。

チェイナリシスガバメントスタジオは、暗号資産関連の事件調査や、犯罪活動の妨害、違法行為の削減、被害者の為の資金回収など、政府機関が抱える問題に対して、チェイナリシスの幅広い専門知識とスキルを活用することを目的に設立されたとのこと。

チェイナリシスガバメントスタジオは、暗号資産の調査、分析、アドバイザリー、サイバーセキュリティ、データエンジニアリングにおける世界有数の専門家約90名で構成される予定だという。

またチェイナリシスガバメントスタジオを率いるのは、政府機関のコンサルティング企業アバックス(Abaxx)元CEOエリック・スコフィールド(Eric Scofield)氏とのこと。エリック氏はアバックスで以前、大規模なデータ分析やリードジェネレーション、調査サービスにおいて米国政府と提携した経験があるとのことだ。

チェイナリシスは、ブロックチェーン上の暗号資産取引を追跡してクラスタ化し、考えられるリスクや脅威となる行為者を特定するソフトウェアを提供している企業だ。今年5月には、民間企業向けビジネスの倍増に向け、シリーズFラウンドで1.7億ドル(約220億円)の資金調達を完了し、企業評価額が86億ドル(約1.1兆円)に達した。

これまで暗号資産業界向けの制裁データ審査ツール無料提供や、サイバー犯罪の調査・分析ツール提供のエクシジェント(Excygent)とアバックス(Abaxx)の買収、そしてデジタル資産管理会社NYDIGとの長期パートナーシップ契約を締結している。またビットコインのライトニングネットワーク(Lightning Network)のサポートも発表している。

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参考:Chainalysis
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Максим-Ивасюк・your_photo

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
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