チェイナリシスが約220億円調達、評価額約1.1兆円に

チェイナリシスが約220億円調達で評価額約1.1兆円に

米ブロックチェーン分析企業のチェイナリシス(Chainalysis)が、民間企業向けビジネスの倍増に向け、シリーズFラウンドで1.7億ドル(約220億円)の資金調達を完了し、企業評価額が86億ドル(約1.1兆円)に達したことが5月12日分かった。

チェイナリシスは昨年6月、シリーズEラウンドで1億ドル(約120億円:当時価格)の資金調達を行ない、企業評価額は42億ドル(約4,400億円:当時価格)となっていた。

今回の資金調達はシンガポールの政府系ファンド(ソブリンウェルスファンド)GICが主導した。またEラウンドに参加したアクセル(Accel)、ブラックストーン(Blackstone)、ドラゴニア(Dragoneer)、ファンダースクラブ(FundersClub)の追加出資に加え、新たにバンクオブニューヨークメロン(Bank of New York Mellon)とエマージェンシーキャピタル(Emergence Capital)も出資参加したとのことだ。

調達した資金は、製品イノベーションへの投資を継続し、顧客の需要に応える為グローバル事業の規模拡大に利用する予定とのこと。

またチェイナリシスは、リスク管理およびビジネスインテリジェンスツールの強化をする為、「DeFi分析ツール」や「クロスチェーン調査」、「トランザクション監視機能」などのデータプラットフォーム構築に継続的に投資しているという。

チェイナリシスの共同創設者兼CEOマイケル・グロンジャー(Michael Gronager)氏は、今回の調達について「GICは、チェイナリシスのデータプラットフォームと顧客ネットワークの力、当社のリーダーチームの強さ、そして目の前の市場機会を理解しています。特にAPAC地域でのビジネスを拡大するに辺り、GICとの関係を深めることができ嬉しく思っています」と発表にてコメントしている。

チェイナリシスは、ブロックチェーン上の暗号資産取引を追跡してクラスタ化し、考えられるリスクや脅威となる行為者を特定するソフトウェアを提供している企業だ。

チェイナリシスはこれまで、暗号資産業界向けの制裁データ審査ツール無料提供や、サイバー犯罪の調査・分析ツール提供のエクシジェント(Excygent)及び政府機関のコンサルティング企業アバックス(Abaxx)の買収、そしてデジタル資産管理会社NYDIGとの長期パートナーシップ契約を締結している。またビットコインのライトニングネットワーク(Lightning Network)のサポートも発表している。

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参考:チェイナリシス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/liulolo・BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
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