チェイナリシス、ビットコインのライトニングサポートへ

チェイナリシス、ビットコインのライトニングサポートへ

ブロックチェーンデータ分析企業チェイナリシス(Chainalysis)が、ビットコインのライトニングネットワーク(Lightning Network)をサポートすることを12月10日に発表した。

ライトニングネットワークは、決済速度を向上させ、取引手数料を安価にし、少額決済に対応させる、ビットコインブロックチェーンのオフチェーン・スケーリングソリューションだ。

具体的には同社提供の「Chainalysis KYT(Know Your Transaction)」を使用し、リアルタイムのトランザクション監視を行っている暗号資産取引所を含む暗号資産サービス業者(VASP:Virtual Asset Service Provider)が、ライトニング・ノードからのビットコインの入出金をコンプライアンスに則って許可できるようなると発表されている。

「Chainalysis KYT」は、暗号資産交換業者らが地域及びグローバルの法規制に準拠したコンプライアンスワークフローを円滑に進めるためのプロダクト。

チェイナリシスが把握している全暗号資産取引の90%のうち、ダークネットマーケットや詐欺、経済制裁対象アドレスといった高リスクのアクティビティにつながるトランザクションを検知することができ、コンプライアンス上の判断を下すまでの各ステップを記録や、銀行や規制当局へ提供するための監査記録の出力などが可能だ。

またチェイナリシスのデータによれば、2021年12月1日時点で2億500万ドル以上に相当する3,600BTCがライトニング・ネットワークのチャネルにロックされており、2021年1月1日時点の468BTC(約480万ドル相当)から約7倍増加しているとのことだ。

チェイナリシスCPOのプラティマ・アローラ(Pratima Arora)氏は「当社の顧客がライトニング・ネットワークでの取引をコンプライアンスに則ってサポートできるようにすることで、このネットワークの人気が高まり、規模の拡大につながることを期待しています」とコメントしている。

今回のサポート開始により、来年には「Chainalysis KYT」を利用する暗号資産取引所などがライトニングネットワークによるビットコインの入出金を実現していくかもしれない。

参考:チェイナリシス
images:iStocks/yucelyilmaz・LongQuattro
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【6/2話題】Datachainと三菱UFJ信託銀らがクロスチェーンインフラ構築へ、シルバーゲート銀の事業清算計画に実行命令など(音声ニュース)

Datachain・三菱UFJ信託銀行・TOKIが技術提携、ステーブルコインのクロスチェーンインフラ構築で、FRB、シルバーゲート銀行の事業清算計画に実行命令下す、クリプトドットコム、シンガポールでデジタル決済トークンライセンス取得、コイントレードにポリゴン(MATIC)上場、国内初のステーキング対応も、Zaifが暗号資産FXサービス終了、第一種金融商品取引業の廃止も決定、Suiのミステンラボ、F1「オラクル・レッドブル・レーシング」と複数年のパートナーシップ契約、米ジェミナイがUAEでのライセンス取得手続きを開始、UAE市場の可能性を示唆、フォビグローバル、香港の暗号資産コンソーシアム「HKVAC」の最初のメンバーに、OKX、ビットコインベースの新トークン規格「BRC-30」提案。ステーキング可能に

Sponsored