リキッドステーキング「Lido」、イーサリアム建てと米ドル建てのボールト展開

LidoがEarnETHとEarnUSD展開

リキッドステーキングプロトコル「ライド(Lido)」提供のライドファイナンス(Lido Finance)が、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)建て報酬ボールト「アーンETH(EarnETH)」と、米ドル建て報酬ボールト「アーンUSD(EarnUSD)」のローンチを3月12日に発表した。

ボールトは、ユーザーが預け入れた資産をオンチェーン戦略へ配分して自動運用し、オンチェーンの報酬獲得を目指すスキームだ。

ライドによる「ライドアーン(Lido Earn)」は、2025年9月の開始以降、1億5,000万ドル(約238億円)超の預け入れを集めてきたという。従来、ライドアーンはGGV、DVV、stRATEGYという個別ボールトで展開されていたが、今回の再編によりライドアーンの構成はETH向けのアーンETHと、USD向けのアーンUSDの2本に整理されたとのこと。なお、旧ボールトは出金専用モードへ移行する。

ライドは今回の再編により、ライドアーンの利用体験を簡素化するとともに、統合戦略を通じて資本効率の最大化を図るとしている。

アーンETHは、アーベ(Aave)、モルフォ(Morpho)、ペンドル(Pendle)、ギアボックス(Gearbox)、メイプル(Maple)などのDeFiプロトコルに資産を配分する設計だ。同ボールトは、単一の運用先に依存するのではなく、複数の運用先を組み合わせ、市場環境の変化に応じて、より高い収益が見込まれる運用機会へ資産配分を機動的に見直すという。

アーンETHの対応資産はETH、WETH、stETHで、既存のライドアーン関連トークンであるGG、DVstETH、strETHも預け入れに利用できる。預け入れたユーザーはアーンETHを受け取り、日次で複利運用されるDeFi報酬を得られるという。

一方でアーンUSDは、イーサリアム上で米ドル建ての収益機会に資産を配分するボールトだという。ライドは、アーンUSDを同プロトコル初の米ドル建てボールトと位置付けている。

同ボールトでは、市場環境に応じて資産配分を調整し、オンチェーンのレンディング市場やRWA(現実資産)の活用などを投資対象に含める場合があるとされる。同ボールトの対応資産は、米ドル建てステーブルコインのUSDCとUSDTだ。ユーザーはこれらの資産を預け入れることで、アーンUSDを受け取れるという。

アーンUSDが追加された背景として、イーサリアム上のDeFi(分散型金融)アクティビティの半分がステーブルコイン建てである点が挙げられている。ライドは、5年以上にわたりstETHを通じてイーサリアムのステーキングを支えてきたとし、最大380億ドル(約6.6兆円)規模のTVLを確保してきたと述べている。

リキッドステーキングとは暗号資産をステーキングしながら、その資産の流動性を維持する仕組みだ。従来のステーキングでは一定期間資産がロックされるが、リキッドステーキングを利用すると、ステーキング資産に対応するLSTを受け取れる。また、そのLSTはDeFiで運用・取引できる。ライドではETHをステーキングすると、LSTのstETHが発行される。 

参考:ライドファイナンスライドアーン
画像:PIXTA

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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