Maple Finance、Lido Financeと統合で「stETH」担保のステーブルコイン融資提供へ

Maple FinanceがLido Financeと戦略的統合を発表

オンチェーン資本市場プラットフォーム「Maple Finance(メイプルファイナンス)」とリキッドステーキングプロトコル「Lido Finance(ライドファイナンス)」の戦略的統合が6月12日に発表された。この統合により、機関投資家は「stETH」を担保としたステーブルコイン融資を利用できるようになるとのこと。

この統合に際して提供される新サービスでは、機関投資家が保有する「Lido Finance」発行のEthereum(イーサリアム)上のリキッドステーキングトークンである「stETH」を担保として、ステーブルコインの融資を受けることが可能だ。これにより投資家は、「ETH」のステーキング報酬を維持しながら流動性を確保でき、ステーキングポジションを解除することなく資金調達ができる。

この新サービスは、財務運転資金の延長、保守的なレバレッジ取引、短期運転資金など幅広い機関投資家のユースケースに対応している。また資本効率を最適化しながらステーキング報酬を維持することを目的として設計されているという。

「Maple Finance」の最高経営責任者(CEO)兼共同創設者のシド・パウエル(Sid Powell)氏は「この統合は、すでに資本戦略でstETHを使用している機関からの需要の高まりを正式化するものです」と述べている。また同氏は「stETH」担保融資により、機関が中核資産をステーキング状態に保ちながら流動性にアクセスしやすくなると説明した。

Lido Ecosystem Foundation(ライドエコシステム財団)の機関関係責任者であるキーン・ギルバート(Kean Gilbert)氏は「MapleのstETHサポートは貴重な流動性ソリューションを提供し、柔軟で効率的なDeFi戦略に対する機関のニーズに直接対応しています」とコメントしている。さらに同氏はリキッドステーキングトークンが現代の財務管理において実用的な役割を果たしていることを強調した。

この展開は機関投資家向け金融におけるDeFiツールの構成可能性の高まりを示しており、特に「stETH」のようなリキッドステーキングトークンが受動的収入と能動的資本展開を橋渡しする役割を果たしている。また「Maple Finance」の「stETH」採用は、より広い範囲のイーサリアムエコシステムにおける「stETH」の役割への信頼を示すものであり、従来の既存金融と暗号資産ネイティブプレイヤーがバランスシート効率を最適化するために分散型ソリューションを採用するというトレンドを反映している。 

参考:Mapleブログ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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