予測市場と暗号資産ウォレットの統合が進む。カルシがファントムと連携

主要ウォレットで予測市場機能の統合が拡大

予測市場を運営するカルシ(Kalshi)が、暗号資産(仮想通貨)ウォレット「ファントム(Phantom)」との連携により、ウォレット内で予測市場にアクセスできる新機能の提供を開始したと12月12日に発表した。なお同機能は段階的に展開され、国・地域によっては利用できない場合がある。

カルシは、米商品先物取引委員会(CFTC)の監督下で運営される予測市場プラットフォームだ。運営会社カルシEX(KalshiEX LLC)はCFTCにより指定契約市場(DCM)として指定されている。同プラットフォームでは、ニュースや経済指標、スポーツ、エンターテインメントなど、結果が客観的に判定可能な実世界の事象を対象とした市場を提供している。

今回発表された新機能「ファントム・プレディクション・マーケッツ(Phantom Prediction Markets)」により、ファントムユーザーは、政治、暗号資産、スポーツ、カルチャーなどの予測市場をウォレットを離れることなく発見・閲覧し、ポジションを取引できるようになるという。ポジションの取得はトークンをスワップするのと同程度の操作で行えるとのこと。

カルシによると、ユーザーはソラナ(Solana)基盤のトークン、またはファントムが提供するドル建てステーブルコイン「CASH」を用いて、カルシの予測市場を参照するトークン化ポジションを購入できる。これにより追加のアカウント作成や外部プラットフォームへの資金移動を行う必要がなくなるという。

イベントの開催期間中、ユーザーは関連する更新情報をリアルタイムで確認でき、マーケットおよび保有ポジションが決済された際には通知が届く仕組みとなっている。また各予測市場にはライブのコミュニティチャット機能が用意され、参加者同士の意見共有や市場のセンチメント把握ができるとのこと。

こうしたウォレット内での予測市場提供を巡る動きは、他の主要ウォレットにも広がりつつある。米コンセンシス(Consensys)は12月4日、同社が提供する暗号資産ウォレット「メタマスク(MetaMask)」において、予測市場プラットフォームのポリマーケット(Polymarket)と連携した新機能「メタマスク・プレディクション・マーケッツ(MetaMask Prediction Markets)」の提供を開始したと発表した。

コンセンシスによると、同機能も実世界イベントを対象とした予測市場にメタマスクウォレット内から直接アクセスできるという。ユーザーは、EVM(イーサリアム仮想マシン)互換チェーン上の任意のトークンを用いて資金を投入でき複雑なオンボーディングやKYC(本人確認)を経ることなく取引を開始できるという。

またマーケットの結果確定後には、獲得したリターンを直接ウォレットで受け取ることが可能で、取引ごとにメタマスク独自のリワードポイントが付与される仕組みも導入されている。同社はセルフカストディを維持したまま予測市場取引が行える点を特徴として挙げている。

この他、12月2日には暗号資産ウォレット「トラストウォレット(Trust Wallet)」において、ウォレット内から予測市場プラットフォームのミリアド(Myriad)へアクセスできる新機能の対応が開始された。

これらの動きから、予測市場が専用プラットフォームにとどまらず、暗号資産ウォレットという既存のユーザー接点に統合されていく流れが進んでいることがうかがえる。

参考:プレスリリースメタマスク
画像:PIXTA

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