Figure Technologies、デジタル資産プラットフォーム立ち上げで新会社設立。シリーズAで6000万ドル調達も

Figure Technologies新会社が6000万ドル調達

米フィンテック企業のフィギュア・テクノロジーズ(Figure Technologies)が、ブロックチェーンネイティブのデジタル資産を取引するためのプラットフォーム創設の為、新会社フィギュア・マーケッツ(Figure Markets)を立ち上げた。3月18日に発表されている。

なお新会社フィギュア・マーケッツは、シリーズAの資金調達ラウンドで6,000万ドル(約89.8億円)以上を確保したという。

同ラウンドはジャンプクリプト(Jump Crypto)、パンテラキャピタル(Pantera Capital)、ライトスピードファクション(Lightspeed Faction)主導のもと、ディストリビューテッドグローバル(Distributed Global)、リビットキャピタル(Ribbit Capital)、CMTデジタル(CMT Digital)などが出資参加したとのこと。

またこのラウンドの一環として、パンテラキャピタルの創設者兼マネージングパートナーであるダン・モアヘッド(Dan Morehead)氏がフィギュア・マーケッツの取締役会に参加したとのことだ。

フィギュア・マーケッツでは、マルチパーティコンピューティング(MPC)技術を組み込んだ新たな分散型カストディ暗号資産取引所と、暗号資産から株式・債券までブロックチェーンネイティブな資産に関する証券市場を立ち上げるとのこと。

なおMPCとは、複数の主体が暗号化されたデータを持ち寄った場合に、個々のデータセットを復号することなく、最終的な計算結果が得られることを可能とする暗号技術のこと。

これによりフィギュア・マーケッツのプラットフォームでは、秘密鍵は分散型ネットワークに分散され、すべての資産移動に対して複数当事者による承認が必要になるとのこと。同社によるとこのアプローチは分散型カストディを可能にし、中央カストディアンや清算機関の必要性を排除するだけでなく、カウンターパーティーリスク(取引相手の信用リスク)を最小限に抑え、ユーザーの資産に対する継続的な管理を保証するとのことだ。

なお同プラットフォームには、金融取引専用に設計されたブロックチェーン「プロヴィナンスブロックチェーン(Provenance Blockchain)」が活用されているとのこと。同ブロックチェーンには2018年の開始以来、実世界の資産で300億ドル以上が記録されているとのことだ。

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参考:Figure
images:iStocks/Bulgnn・BadBrother

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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