グレースケール、承認可否判断前にイーサリアム先物ETFの申請を撤回

グレースケールがイーサリアム先物ETF申請を撤回

暗号資産(仮想通貨)運用会社のグレースケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)がイーサリアム先物ETFの申請を5月7日撤回した。

米証券取引委員会(SEC)は5月30日に同ETFについての承認可否判断を下す予定であった。

グレースケールは2023年9月19日にイーサリアム先物ETFの19b-4申請を行っていた。

ブルームバーグ・インテリジェンスのジェームス・セイファート(James Seyffart)氏は昨年11月のポストにて「グレースケールが先物イーサリアムETFを立ち上げるつもりなのかさえ疑わしい。これはSECから19b-4命令を得るためのトロイの木馬にすぎない。イーサリアムの先物ETFもしくは現物ETFを非承認した場合、どちらもSECにとって不利だ。天才的な行動と言える」と述べていた。

同氏は5月8日のポストにて「正直なところ、(グレースケールが)なぜこんなことをするのかわからない。私の考えでは、SECにETH先物ETFの承認または拒否をさせ、そこから始める方がいいのでは?」と困惑をあらわにした。

インベスコ申請のイーサリアム現物ETFを承認延期

またSECは5月6日、米資産運用企業のインベスコ(Invesco)申請の現物イーサリアムETF「インベスコギャラクシーイーサリアムETF(Invesco Galaxy Ethereum ETF)」の承認判断をまたも延期。

SECは60日間の延期を行い、承認可否判断の期限を7月5日までとした。

SECは延期の理由を「提案されたルール変更を十分に検討し、そこで提起された問題を考慮するために、命令を承認または不承認とするより長い期間を指定することが適切であると判断する」と説明している。

SECは今年2月に同ETFの承認判断延期を行っている。

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参考:提出書類提出書類
images:iStocks/Foryou13

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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