米Figure Technologiesがブロックチェーンで1億5000万ドルの住宅ローンを証券化

米Figure Technologiesがブロックチェーンで1億5000万ドルの住宅ローンを証券化

米Figure Technologiesがブロックチェーン上で管理可能な1億5,000万ドルのホームエクイティクレジットバンドル(HELOC)の証券化を完了したことを、米Coindeskが明らかにした。

同社は、リクルート社などが出資しているブロックチェーンプラットフォーム「Provenance」で、このローンのオリジネーションから債券の発行、借り手の月々の支払いの回収まで、すべてが実行していくとのこと。

Figure TechnologiesのCEO、Mike Cagney(マイク・カグニー)氏は「ある元帳の情報を管理することで、エラーを最小限に抑え、発生したエラーをより早くキャッ​​チして修正し、ローンを当事者間で転送するなどの費用を削減できます。我々は、HELOCを5分で承認し、通常の30〜60日ではなく、5日で融資機会を提供することができます。我々の技術をを広く適用させられれば、3兆ドルの年間証券化市場で300億ドルのコストを節約できる」とコメントしている。

編集部のコメント

Figure Technologiesは、設立2年目のスタートアップですが、すでにシリーズCラウンドまで資金調達を行なっています。1

1月に1億300万ドルのシリーズC資金調達ラウンドを含め、12億ドルの評価で2億2500万ドル以上を、MUFG、モーガンクリーク、デジタルカレンシーグループ、フォックスコンの投資部門であるHCMキャピタル、ラビットキャピタルなどから出資されています。

そして過去に、米国証券会社ジェフリーズグループと日本の金融大手野村は、同社の債券販売を管理していたりもします。同社は2020年1月30日にも、前Coinbase President&COOのAsiff HirijiをPresidentとして迎え入れるなど、組織としても非常に大きくなってきています。そして同社が今回利用するProvenanceは住宅ローン、学生ローンなどの貸出プロセスを簡素化してきていて、今後はサプライチェーンファイナンスにも参入する可能性があることを示唆しています。

Securitize、tZero、Polymath、Provenanceなど証券化するためのブロックチェーンプラットフォームの実用化の兆しが見え始めてきた気がします。メディアとして、それぞれのプラットフォームの特色をリサーチし、事業会社の意思決定の一助のなれるようにしたいと、考えています。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:antoniokhr,Leyn)

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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