NYSE、暗号資産ETFオプションの制限見直し。建玉上限撤廃とFLEX取引に対応

暗号資産ETFオプションの建玉制限を撤廃、標準ルールへ移行

米証券取引所のNYSEアーカ(NYSE Arca)およびNYSEアメリカン(NYSE American)が、ビットコインおよびイーサリアム関連ETFのオプション取引に関するルール変更を米証券取引委員会(SEC)に3月23日に申請し、即時効力で発効した。SECは通常必要とされる30日間の待機期間を免除している。

今回の見直しは、ビットコインおよびイーサリアム関連の計11銘柄のETFを対象とするものだ。ビットコイン関連では、Grayscale Bitcoin Trust(GBTC)やiShares Bitcoin Trust:(IBIT)、Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund(FBTC)、ARK 21Shares Bitcoin ETF(ARKB)などが含まれる。イーサリアム関連では、Grayscale Ethereum Trust ETF(ETHE)やiShares Ethereum Trust ETF(ETHA)、Fidelity Ethereum Fund(FETH)などが対象となっている。

これまで、これらのETFオプションには25,000枚のポジション上限(建玉制限)が設定されていた。これは暗号資産(仮想通貨)ETFオプションの導入初期におけるリスク管理措置として設けられていたものだ。

今回の変更により、この一律の上限は撤廃され、他のETFオプションと同様に、流動性や発行済み株数などに応じて建玉上限が決まる標準的な枠組みが適用される。これにより、流動性の高い銘柄ではより大きなポジションの保有が可能になるとみられる。

あわせて、これまで制限されていたFLEXオプション取引にも対応する。FLEXオプションは、行使価格や満期日などの条件を柔軟に設定できる仕組みで、機関投資家によるカスタム戦略の構築に用いられることが多い。

こうした機能はすでに金や銀などのコモディティETFで提供されているが、今回の変更により暗号資産ETFにも適用が広がる形となる。 ・今回のNYSE両取引所の対応により、米国の主要オプション取引所における暗号資産ETFオプションの制限見直しは一巡したとみられる。

2026年に入り、ナスダック(Nasdaq)系取引所やMIAX、MEMX、シーボ(Cboe)などでも同様のルール変更が段階的に進められており、暗号資産ETFオプションは他のコモディティETFと同様の扱いへと移行が進んでいる。

今回の見直しにより、機関投資家にとってはより柔軟な運用が可能になるとみられる。建玉制限の撤廃によって大規模なヘッジや裁定取引が行いやすくなるほか、FLEXオプションの活用により、ストラクチャード商品などに対応した個別条件での取引設計も可能になる。

参考:申請
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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