ビットコインL2「Botanix」、メインネットローンチでDeFiエコシステム構築へ

Botanixがメインネットローンチ

ビットコイン(Bitcoin)ベースのブロックチェーン「ボタニクス(Botanix)」の開発チームであるボタニクス・ラボ(Botanix Labs)が、同チェーンのメインネット正式ローンチを7月1日に発表した。ローンチと同時に「GMX」や「ドロマイト(Dolomite)」などのアプリケーションが稼働し、「チェーンリンク(Chainlink)」や「ファイアブロックス(Fireblocks)」などのエコシステムパートナーもネットワーク上で活動を開始している。

「ボタニクス」は、EVM(Ethereum Virtual Machine)と互換性のあるビットコインL2ネットワーク。ローンチ時点から分散化されているという特徴がある。これにより、ボタニクス・ラボを含む単一の組織がネットワークを一方的に制御できない仕組みとなっている。

同ネットワークでは、ユーザーがビットコインを直接取引、貸出、借入、ステーキング、支払い、流動性提供、レバレッジ取引、ショート、ロング、ステーブルコインの利用が可能になる。またブロック生成時間がビットコインネットワークの10分と比べてかなり短縮された5秒であり、平均取引手数料も約0.02ドルとかなり低額だ。

メインネットのローンチは、16の独立したノードオペレーターからなる創設連合によるガバナンスと合意形成への移行直後に実施された。同連合には「ギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)」「ファイアブロックス(Fireblocks)」「アルケミー(Alchemy)」「アントプール(Antpool)」「XBTO」「キルン(Kiln)」「コーラスワン(Chorus One)」などが含まれており、2026年までに100を超える運営者に拡大する予定だという。

ボタニクス・ラボの共同創業者兼CEOであるウィレム・シュローエ(Willem Schroé)氏は、「ビットコインが動く世界を望むなら、セルフカストディ、オープンな参加、グローバルな耐障害性というビットコインの核心原則を尊重するシステムを構築しなければならない」と述べている。

また「ボタニクス」メインネットローンチに合わせて、「Bitcoin 2100」と呼ばれるイマーシブ体験も導入された。これは2100年を舞台にしたゲーム形式の体験で、プレイヤーはビットコインを獲得しながらボタニクスネットワーク上のアプリケーションを探索できる。ボタニクス・ラボは、このゲームの普及を促進するため10万ドル相当のビットコインをコミュニティにエアドロップすると発表している。

「ボタニクス」は、「Spiderchain」と呼ばれる新しいビットコインスケーリング暗号プリミティブを活用しており、ローンチ時点から安全で分散化されたビットコインベースのブロックチェーンとして位置づけられている。今回のローンチにより、ビットコインエコシステムでのDeFi(分散型金融)アプリケーションの展開が本格化することが期待されている。 

参考:ボタニクス
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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