トランプ就任演説の失望売りで暗号資産価格が急落、約1090億円のポジション精算

大統領就任式を受け暗号資産が急落

1月21日(現地時間20日)に行われたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の就任式で、同氏が暗号資産(暗号資産)についての発言をしなかったことを受け、多くの暗号資産価格が下落した。

ビットコインはこの演説中に、一時10万6,000ドルから10万1,000ドルまで下落。その後10万3,000ドル前後で落ち着いている。また同氏が発行するミームコインである「TRUMP」は演説中に約30%の下落を見せた。

「TRUMP」は、18日にローンチされたトランプ氏の公式ミームコインであり、20日には同氏のファーストレディであるメラニア・トランプ氏にちなんで名付けられたトークン「MELANIA」も発行された。

「MELANIA」も、他の通貨と同様に急落。就任式前は約9円だった価格は4円台まで下がった。

暗号資産のデリバティブに関わるデータを分析、公開している「コイングラス(CoinGlass)」によると、大統領就任式の演説中の乱高下を受けレバレッジをかけたポジションの大きな精算が行われたとのこと。精算されたのは合計7億ドル(約1,090億円)以上で、そのうち約5億ドル分はロングポジションであったとのことだ。なお就任式前の売却も含めた過去24時間の精算総額は12億ドルを超えている。

また、「TRUMP」と「MELANIA」が発行先に選択したL1ブロックチェーンのソラナ(Solana)のネイティブトークン「SOL」も最近記録した史上最高値から約10%の下落を見せている。

トランプ大統領によるトークンローンチには否定的な意見も上がっている。それに加えて、「TRUMP」はローンチ後に、運営による約5億ドルの売却を行われるなど、個人的な収益行動の面があるという理由から、その実態を心配する意見も見られるが、現在でも購入されている。

画像:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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