イーサリアムL2「Base」のブロック生成が一時停止、現在は復旧済み

「Base」でブロック生成が一時停止

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)開発のレイヤー2ネットワーク「ベース(Base)」のブロック生成が9月6日に一時停止した。その後すぐに修正プログラムが適応され、現在その問題は解決している。

「ベース」のステータスページによると、日本時間で9月6日6時36分にブロックの生産停止について調査が開始されており、同日6時50分には問題が特定され修正の実装が開始されている。

その後7時39分にはRPCに関する問題も見られたが、それについても修正が行われており、9時56分には今回の問題が解決されたと宣言されている。

なおネットワークが今回の障害を受けて、ブロック生成が停止していたのは1時間2分の間で、「ベース」チームによって公開されているパブリックRPCは、この1時間2分に加えて27分間部分的に停止していたことが分かっている。なおここでいうRPCとは、ブロックチェーンに対して指示を行う際に使用するプロトコルのことだ。

「ベース」の公式X(旧ツイッター)アカウントは「この問題は特定され、修正されました。リスクにさらされている資金はありません」と述べている。

「ベース」は、米ナスダック上場の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が独自開発したイーサリアムのL2のブロックチェーンだ。「オプティミズム」に続きオープンソースモジュールの「OPスタック(OP Stack)」により構築されており、8月9日にメインネットが正式ローンチした。

なお「OPスタック」は、「OPメインネット」の開発元であるOPラボ(OP Labs)が提供するソフトウェアである。開発者はこのソフトウェアを用いることで、「オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollups)」を採用した独自のレイヤー2ブロックチェーンを立ち上げられる。

現在同ブロックチェーンのTVL(総預かり資産額)は約3億8,100万ドル(約562億円)となっており、イーサリアムL2ネットワークの中で4位となっている(9月6日L2BEAT調べ)。

関連ニュース

参考:ステータスページ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/StationaryTraveller・iam2mai

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

カルシ、米国向けにセイネイティブの「SEI」と「USDC」入出金に対応

米予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)で、レイヤー1ブロックチェーン「セイ(Sei)」のネイティブトークンSEIおよび同ネットワーク上の米ドル建てステーブルコインUSDCの入出金が可能になり、同資産を用いたイベント契約取引の資金移動ができるようになった。Xより12月3日に発表されている

シタデル・セキュリティーズ、トークン化証券とDeFiに取引所・証券会社規制の適用を提言。業界側から反発の声も

米大手マーケットメイカーのシタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)が、トークン化された米国株式を取り扱うDeFi(分散型金融)プロトコルに対しても、取引所およびブローカー・ディーラーとしての規制を適用すべきだとする意見書を米証券取引委員会(SEC)に12月2日に提出した