ステーブルコイン発行の「Harbor Protocol」、エクスプロイト被害を報告

Harbor Protocolでエクスプロイト発生

米ドルペッグのステーブルコイン「コンポジット:Composite(CMST)」を発行するDeFi(分散型金融)プロトコル「ハーバープロトコル(Harbor Protocol)」が、エクスプロイト被害を受けたことを8月19日に発表した。エクスプロイトとは、資金の不正流出のこと。

なお発生した損失の総額を推定すると発表されているが、8月21日10:00現在でエクスプロイトの被害額は公表されていない。また19日に行われた発表以降はポスト(ツイート)等の発信は途絶えている。

「ハーバープロトコル」によるとエクスプロイトの犯人は、1つのアドレスから全ての攻撃を行っているとのこと。同プロトコルは、X(旧ツイッター)にて犯行に利用されたアドレスを公開している。

また犯人に対し「ハーバープロトコル」は、「悪用者がこのメッセージを読んでいる場合は、ユーザーやコミュニティのメンバーに影響を与えず、最適な解決策を見つけるためにいつでも話し合う用意があるため、私たちに連絡することをお勧めします」と述べている。

「ハーバープロトコル」は「メイカーダオ(MakerDao)」からインスピレーションを得てステーブルコインを発行するプロジェクト。stATOM、ATOM、OSMOなどのトークンを担保にステーブルコインをミントできる。

また同プロトコルは、コスモスの独自ブロックチェーン開発キット「CosmosSDK」およびスマートコントラクトを扱えるようにするモジュール「CosmWasm」を用いて作成されたブロックチェーン「コムデックス(Comdex)」上で稼働している。

「ハーバープロトコル」ではガバナンストークン「HARBOR」も発行しており、このトークンをステーキングプールにロックアップすることで、ロックアップ期間および預け入れ額に応じて、ガバナンス投票での投票力となる「veHARBOR」が受け取り可能となっている。

関連ニュース

デザイン:一本寿和
images:iStocks/koyu

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【12/1話題】KyberSwapのハッカーが完全支配を要求、マイクロストラテジーが880億円相当のBTC購入など

KyberSwap事件のハッカー、報奨金の取引条件として同社完全支配を要求、米マイクロストラテジー、880億円相当のビットコイン追加購入。合計保有数174,530BTCに、グレイスケール、現物BTC投資信託「GBTC」の運用効率化で契約更新、積水化学、蘭ブロックチェーントレーサビリティ「サーキュライズ」と業務提携、ワームホールが約331億円の資金調達、Wormhole Labs設立も、デジタル資産投資プラットフォームのFasset、ドバイでVASPライセンス取得、アニモカブランズが「オープンネットワーク」エコシステムに出資、TON最大のバリデータに、IoT向けDLTプラットフォーム「IOTA」がアブダビに財団設立、約148億円の資金提供も、バイナンス、BUSDのサポートを12月に終了へ

Sponsored

IoT向けDLTプラットフォーム「IOTA」がアブダビに財団設立、約148億円の資金提供も

IoT向け分散型台帳(DLT)プラットフォーム「アイオータ(IOTA)」が、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビに「アイオータ・エコシステムDLT財団」を設立したことを11月29日発表した。なお同財団はアブダビ・グローバル市場(ADGM)に登録された初の初のDLT(分散型台帳)に関する財団とのこと

アニモカブランズが「オープンネットワーク」エコシステムに出資、TON最大のバリデータに

アニモカブランズ(Animoca Brands)が、メッセージングアプリ「テレグラム(Telegram)」開発の分散型プラットフォーム「オープンネットワーク(The Open Network:TON)」の最大のバリデータとなり、TONエコシステムのミニアプリ「トンプレイ(TON Play)」へ出資したことを11月28日発表した