イーサリアム、新テストネット「Holesky」を9月ローンチへ

テストネット「Holesky」を9月にローンチへ

イーサリアム(Ethereum)の開発者が、同ネットワークの新たなテストネット「ホレスキー(Holesky:Holešky)」を9月に展開する計画を8月17日に明らかにした。

この計画が明らかになったのは、「エクゼキューションレイヤーミーティング168(Execution Layer Meeting 168)」でのこと。同ミーティングは、イーサリアムの2つのクライアントのうち、ブロックのバリデーションや生成を行う「実行層(EL:Execution Layer)」に関する開発者会議。ちなみにもう一方のクライアントは、バリデーターの管理などを行う「コンセンサス層(CL:Consensus Layer)」である。

現在イーサリアムのテストネットとしては主に「セポリア(Sepolia)」と「ゴエリ(Goerli)」が利用されている。しかしこの両ネットワークを利用する際に必要なガス代用のトークンの供給が少数の団体に独占されているという問題が発生しているという。

新たなテストネット「ホレスキー」はこの供給問題を解決し、「ゴエリ」に代わって、より良いテスト環境を提供するために展開されるとのこと。なお実際にテストネットで流通させるトークン「Holesky ETH」の枚数も16億枚に決定している。

既にGithubには「ホレスキー」のリポジトリが存在しており、その中のドキュメントには同ネットワークの仕様とネットワークの稼働予定日が記載されている。稼働予定日は協定世界時(UTC)で9月15日14:00であるとされているが、作業は進行中で最終的な発表は今後行われるという。

また同テストネットは展開後数年間の稼働が想定されており、2028年にサポートを終了することが予定されている。

なお「ホレスキー」の名称は英語のHoleとSkyに由来しているのではなく、チェコ共和国の都市プラハの鉄道駅「ホレショビツェ駅(nádraží holešovice)」に由来しているという。テストネットのチェーンIDにはその地域の郵便番号である「17000」が利用されている。

関連ニュース

参考:Execution Layer Meeting 168
デザイン:一本寿和
images:iStocks/NKTN

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【5/2話題】ビットコインが下落、米検察がブロック捜査、レイヤーゼロがスナショなど

ビットコインが6%近く下落、FOMC控え 最高値から22%安、米連邦検察、米決済ブロックの社内業務を調査=報道、レイヤーゼロがスナップショット実施、エアドロ間近か、テザー社、Q1が過去最高益45億ドル超に、純資産額も初公表、米セキュリタイズがブラックロックらから4700万ドル調達。サークル、アプトスラボ、パクソスも参加、HashKey DX・リップル・SBI Ripple Asiaが提携、法人向けの「XRP Ledger」の日本市場導入で、「スイ(SUI)」のミステンラボ、グーグルクラウドと提携、親クリプト派マクヘンリー米下院議員、SECのイーサリアム調査を非難、ストライプで「AVAX」の購入が可能に、アバランチとコアウォレットに統合で、ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に、イーサリアムL2「Scroll」がアップグレード実施、EIP-4844に対応、クリプトヴィレッジのLocal DAO、旧山古志に続き「長野県天龍峡」と「宮崎県椎葉村」を選定。「Nishikigoi NFT」保有者の投票で決定へ

ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に

「ユニスワップ(Uniswap)」のモバイルアプリ「ユニスワップウォレット(Uniswap Wallet)」にオンランプ機能「ロビンフッドコネクト(Robinhood Connect)」が統合され、同アプリではロビンフッド内の資金で暗号資産(仮想通貨)の購入が可能となった。このことはユニスワップが4月29日発表した