トルネードキャッシュ開発者、4月まで勾留期間延長=報道

トルネードキャッシュ開発者、4月まで勾留期間延長

オランダ警察によって逮捕・勾留されているトルネードキャッシュ(Tornado Cash)の開発者アレクセイ・ペルツェフ(Alexey Pertsev)氏の勾留期間が4月まで延長されたようだ。The Blockが2月15日に報じている。

トルネードキャッシュは、複数ユーザーの暗号資産(仮想通貨)の取引をミキシングすることで、その取引履歴を匿名化できるサービスである。オランダ警察は、ペルツェフ氏がこのサービスを介して北朝鮮のハッカーによる暗号資産のマネーロンダリングに加担していたとして、2022年8月にサービス開発者である同氏を逮捕していた。

ペルツェフ氏は逮捕後約90日間の勾留を経て、2022年11月にマネーロンダリングの容疑で起訴された。その後11月22日に行われた予備審問会で、オランダ裁判所は2023年2月にヒアリング(審問)を行うことを決定し、それまで同氏の勾留を継続することを通知した。

そして今年2月15日に行われたヒアリングにて、裁判所は4月に行われる次のヒアリングまで同氏の勾留期間を再度延長することを決定したとのことだ。勾留の理由は「保釈された場合、逃亡するか、証拠を隠滅しようとする可能性があるため」としているとのことだ。

技術を悪用した者ではなく、その技術を開発した者を逮捕するというオランダ当局の行動に対して、暗号資産コミュニティからは反発の声が上がっている。実際に2022年8月にはペルツェフ氏の釈放を求めるデモが実施された。

なおトルネードキャッシュを利用したマネーロンダリングについては、米財務省も問題視している。同省は2022年8月にトルネードキャッシュそのものを制裁対象に加えたが、その後11月に制裁対象を明確化し「トルネードキャッシュの個々の創設者、開発者は制裁対象に含まれない」と改めた。

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参考:The Block
デザイン:一本寿和

images:iStock/Rawpixel・putilich

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小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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