ユニスワップV3、BNBチェーン展開が正式決定、a16zの反対票届かず

ユニスワップV3のBNBチェーン展開が正式に決定

分散型取引所(DEX)ユニスワップV3(Uniswap V3)のBNBチェーンへの展開が、同コミュニティにおいて2月10日正式に可決された。ベンチャーキャピタルa16z(アンドリーセンホロウィッツ)が大量の反対票を投じたことで注目を集めていた投票の結果だ。

a16zはユニスワップのガバナンストークン「UNI」を1,500万票投じたが、その結果は賛成票5,588万票(65.9%)、反対票2,846.7万票(33.57%)となり、a16zの意向が通ることはなかった。最終的にユニスワップのBNB展開への可決を妨げるものにはならなかったものの、今回のユニスワップのガバナンスにおけるa16zの影響力の大きさについては、分散化を求める業界全体から議論となる出来事となった。

そもそもユニスワップV3のBNBチェーンへの展開は、0xプラズマラボ(0xPlasma Labs)が提案したもので、1月24日に実施された事前確認「温度チェック(Temperature Check)」で2,000万(80.28%)の賛成票と490万(19.72%)の反対票を集めていた。

また2月1日にはBNBチェーンへの展開にあたり、採用するブリッジプロトコルとして「ワームホール(Wormhole)」が「温度チェック」で1位を獲得していた。なお2位となる票数を獲得していたのは「レイヤーゼロ(LayerZero)」だった。

a16zが大量の反対票を投じたのは、この結果によるものだった。その最大の理由はa16zが「レイヤーゼロ」へ投資をしているからではないかと推測されている。

これまでにラップドトークンを発行する仕組みを採用するトークンブリッジプロトコルは、ハッキングなどで資金が不正流出する被害を何度か受けている。「ワームホール」も過去に3.2億ドル相当のイーサリアム(ETH)を不正流出させている。

a16z Cryptoのパートナーであるポーター・スミス(Porter Smith)氏は、この過去の「ワームホール」のハッキング被害を同社の反対意見の重要な要因として挙げており、「ワームホールが最も安全な分散型ブリッジングオプションを提供するとは考えていません」と主張していた。

なおa16zは保有するUNIを他企業へ委託しているが、その委託先のGFX LabsやBlockchain at Michigan、AvantgardeらはBNB展開について賛成票を投じていた。

これについてa16zのスミス氏は「私たちは引き続き参加し、委任し、最終的には分散型ガバナンスの進歩を促進し、web3の完全な約束を実現するために貢献します」とコメントしている。

なお現在ユニスワップV3は、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、アービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)、セロ(Celo)といった5つのブロックチェーンに対応している。

2月3日にはイーサリアムのレイヤー2ネットワークのボバネットワーク(BobaNetwork)がユニスワップV3の展開先に決定しており、今回のBNB展開は7つ目の対応ブロックチェーンとなった。

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参考:ユニスワップ
デザイン:一本寿和

images:iStock/chainatp

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
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