ユニスワップのBNB展開、UNI大量保有のa16zが反対票投じる

ユニスワップのBNB展開にa16zが反対

分散型取引所(DEX)ユニスワップ(Uniswap)のBNBチェーンへの展開に関するガバナンス投票が注目されている。

ユニスワップのBNBチェーンへの展開は、0xプラズマラボ(0xPlasma Labs)が提案しており、1月24日に実施された事前確認「温度チェック(Temperature Check)」においては80%の賛成票を集めていた。

なお「温度チェック」は、現状の対応方針を変更する意志があるか判断する投票で、最終的な判断を下すものではない。

そして2月1日にはBNBチェーンへの展開にあたり、採用するブリッジプロトコルとして「ワームホール(Wormhole)」が「温度チェック」で1位を獲得していた。なお2位となる票数を獲得していたのは「レイヤーゼロ(LayerZero)」だった。

これまでにラップドトークンを発行する仕組みを採用するトークンブリッジプロトコルは、ハッキングなどで資金が不正流出する被害を何度か受けており、「ワームホール」も過去に3.2億ドル相当のイーサリアム(ETH)を不正流出させている。

この状況の中2月3日から開始されたBNBチェーン展開を決める最終のガバナンス投票にて、ユニスワップのガバナンストークン「UNI」を大量保有するベンチャーキャピタルa16z(アンドリーセンホロウィッツ)が、1,500万票もの反対票を投じた。

その結果、賛成が58.45%、反対が41.54%となった。なお現在の総投票数は3,626万票だ(2/6 13:40時点)。 

a16zが反対票を投じた最大の理由は、「レイヤーゼロ」へ投資をしているからではないかと推測されている。なおa16zは今回投票したUNIを含め、合計4150万UNIを保有しているとみられている。

この投票状況に関して、バイナンス(Binance)CEOのCZ氏は「ユニスワップはa16zの支配下なの?(Uniswap controlled by a16z?)」とツイートしている。

なお投票は2月10日まで行われる予定だ。 

参考:Uniswap
images:iStocks/bizoo_n・dalebor
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した

ステートストリートとギャラクシー、ペイパル「PYUSD」対応のトークン化流動性ファンドを来年提供へ

米金融大手ステート・ストリート(State Street)の資産運用部門であるステート・ストリート・インベストメント・マネジメント(State Street Investment Management)とギャラクシー・アセット・マネジメント(Galaxy Asset Management)が、共同でトークン化されたプライベート流動性ファンドのローンチを計画していると12月10日に発表した

コインベース、ラップド資産のブリッジ基盤にチェーンリンクの「CCIP」採用

米国上場の暗号資産(仮想通貨)企業コインベース(Coinbase)が、同社発行のラップド資産「コインベース・ラップド・アセット(Coinbase Wrapped Assets)」のブリッジ基盤として、チェーンリンク(Chainlink)のクロスチェーン相互運用プロトコル「CCIP」を採用したと12月11日に発表した