イーサリアムメインネット「The Merge」第1段階、「Bellatrix」実装完了

イーサリアムアップグレード「Bellatrix」実装完了

イーサリアム(Ethereum)大型アップグレード「マージ(The Merge)」実行における第1段階目のアップグレード「Bellatrix(ベラトリックス)」の実装が、9月6日11時34分(世界協定時:UTC)に予定通り完了した。

「ベラトリックス」はビーコンチェーン(イーサリアム2.0)に対し、エポック(ブロックのまとまりの単位)144896において「マージ」へ向けた最終アップグレードとして実施された。

この「ベラトリックス」実装により、最終的な「マージ」実行のアップグレードとなる「Paris(パリス)」が実施される。

「パリス」はエグゼキューションチェーン(イーサリアム1.0)のTTD(マイニングの最終合計難易度)が「58,750,000,000,000,000,000」に達した時点で実施される。これによりイーサリアムのエグゼキューションレイヤー(実行層)がPoWからPoSに移行することになる。

「マージ」の実行日については、9月13日~15日の間が見込まれている。イーサリアムの共同創設者であるヴィタリク・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が6日にその予定日についてアナウンスを行っている。

なお「マージ」後には、それまでPoWで生成されていたブロックがPoSのビーコンチェーンのバリデーター(ネットワーク検証者)により後続ブロック生成が始まるとのこと。ブロックの確定ができた時点で「マージ」は完了したとみなされるとのことだ。

マージとは

「マージ」は、イーサリアムにおけるコンセンサスアルゴリズムをPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)へ変更する為に、イーサリアム1.0のチェーン(エグゼキューションチェーン)をイーサリアム2.0のチェーン(ビーコンチェーン)に移行する計画となっている。今回のメインネット「マージ」に向け、これまでにRopsten(ロップステン)、Sepolia(セポリア)、Goerli(ゴエリ)などの複数のテストネットで「マージ」が実施されてきた。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/Rabbit_Photo

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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