暗号資産ファンド「スリーアローズ」債務超過か、4億ドルの精算を受け

暗号資産ファンドのスリー・アローズが債務超過に直面か

暗号資産(仮想通貨)ファンドであるスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)が、債務超過に陥る可能性があることが分かった。暗号資産メディアThe Blockが6月15日に報じた。

The Blockのレポートによると、スリー・アローズは融資会社からの精算を受け、現在は貸し手や他のカウンターパーティー(相手先の金融機関)への返済を進めているとのことだ。その精算金額は少なくとも4億ドル(約540億円)にのぼるとのこと。

スリー・アローズは2012年に設立されたヘッジファンドで、ビットコイン(BTC)やイーサ(ETH)をはじめとしたベースレイヤーのブロックチェーンとDeFi(分散型金融)プラットフォームを中心に投資を行っている。暗号資産メディアDecryptによると、同社の取り扱い資産はピーク時で100億ドル(約1.3兆円)と規模が大きく、また多くのDeFiプラットフォームにも関与しているため、もし同社が破産した場合、暗号資産市場にさらなる負の影響がもたらされると考えられるとのこと

スリー・アローズの資金難に関する噂がソーシャルメディアで広まったことに対し、同社の共同創業者であるスー・チュー(Su Zhu)氏はツイッターで「私たちは関係者とコミュニケーションをとっている最中であり、この問題を解決することに全力で取り組んでいます」と発言している。

スリー・アローズは先月のTerra(LUNA:現在のLUNC)の価格崩壊を受け、多額の損失を発生させている。暗号資産トレーダーのmoon(ムーン)氏によると、先月以降、スリー・アローズに属すると思われるアドレスが少なくとも30,000stETH(Lido Staked ETH)を売却し、それをレンディングプラットフォームであるAave(アーベ)のローン返済に充てているとのことだ。

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参考:The BlockDecrypt
デザイン:一本寿和

images:iStocks/SIphotography

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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