USDC発行のサークル、アプリ組み込み型ウォレット「Programmable Wallet」β版リリース

Circleがアプリ組み込み型ウォレットサービスのβ版リリース

米ドルステーブルコイン「USDC」発行企業であるサークル(Circle)が、新たなウォレットサービス「プログラマブルウォレット(Programmable Wallet)」ベータ版の正式リリースを8月8日発表した。

「プログラマブルウォレット」はAPIの形で提供されるウォレットサービスで、開発者はアプリケーションにウォレットを統合できる。これによりアプリケーション上での暗号資産(仮想通貨)を用いた決済を簡素化するという。

なお現在「プログラマブルウォレット」はイーサリアム(Ethereum)、アバランチ(Avalanche)、ポリゴン(Polygon)上で利用可能とのことだ。

また「プログラマブルウォレット」は、開発者がアプリのUXに合わせてウォレットを調整できるように設計されているとのこと。ユースケースに応じてセキュリティやカストディタイプを設定できるという。

選べるカストディタイプは「ユーザー制御ウォレット」と「開発者制御ウォレット」の2種類だ。「ユーザー制御ウォレット」は、アプリのユーザーが自分のウォレットを完全に制御できるようにするタイプ。サークルやサービスプロバイダー、開発者が同意なしにユーザーのアセットへアクセスや移動ができなくなる。

また「開発者制御ウォレット」は、開発者がユーザーのウォレットを制御し続けることができるタイプとのこと。シードフレーズの紛失の恐れがなくなり、複雑なエコシステムを理解することなく利用ができるという。

アバランチの開発チームはツイッターにて「アバランチでのサークルによるプログラマブルウォレットのベータ版の開始を発表できて興奮しています。これはweb3ウォレットをアプリケーションに組み込むためのインフラを開発者に提供する、新しいwallet-as-a-serviceプラットフォームです」と述べている。

なおサークルは6月末、米ドルステーブルコイン「USDC」をブロックチェーン間で転送する「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」をアービトラム(Arbitrum)に対応させている。

同プロトコルはイーサリアム(Ethereum)とアバランチ(Avalanche)の両メインネット間で最初にサポートされていた。アービトラム対応により、3つのブロックチェーン間でネイティブ「USDC」の転送が可能になっている。

関連ニュース

参考:サークルブログ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Molnia

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【5/10話題】ドコモがweb3サービスを海外展開、SBI VCトレードがXRPレジャーのバリデータになど

ドコモがweb3サービスを海外展開か、新会社設立も=報道、SBI VCトレード、「XRPレジャー」のバリデータに、メタプラネットがビットコイン追加購入を報告、合計保有数117.7217BTCに、カナダ当局、バイナンスにマネーロンダリング違反で438万ドルの罰金、バイナンスローンチプール、テレグラムのゲーム内通貨「Notcoin(NOT)」取扱開始へ、バイナンスジャパン、SAND/ETHの取引ペア廃止、米下院、SECの暗号資産会計ルール「SAB121」無効化を決議、ホワイトハウスは法案に拒否の姿勢、バイナンス、VIP顧客「DWF Labs」の市場操作疑惑報道を否定