FDICがSV銀行とシグネチャー銀行の入札日を設定、買い手には暗号資産事業の破棄要求か=報道

SVBとシグネチャー銀行の入札期限迫る

連邦預金保険公社(FDIC)が、閉鎖したシリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー銀行(Signature Bank)の買収を希望する銀行に対し、入札の締め切りを3月17日に設定した。15日に明かされた関係者の話をまとめるかたちでロイターが報じた。

報道によるとFDICによるSVB売却の試みは今回で2度目となる。1度目は3月12日に行われたが、失敗したため再入札となった。今回は米投資銀行のパイパー・サンドラー・カンパニーズ(PIPR.N)が入札業務を行うという。

なお1度目の入札では、米金融サービス企業のPNCフィナンシャル・サービシス(PNC.N) やカナダ大手銀行のロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RY.TO)らが応札を検討したが、断念したという。

情報筋の話によるとFDICは、SVBとシグネチャー銀行を一括で売却する狙いだが、叶わない場合は部分的な売却も検討しているという。また既存の銀行免許を持つ入札者のみ、入札前に銀行の財務状況を確認することが許されるとのこと。これは従来型の金融機関がプライベートエクイティ企業に対して優位に立つことを目標としているためだという。

また情報筋らは、シグネチャー銀行の買い手は、同銀行の暗号資産(仮想通貨)ビジネスをすべて放棄することに同意しなくてはならないことも明かしたという。

なおシグネチャー銀行(Signature Bank)元取締役のバーニー・フランク(Barney Frank)氏は3月13日、CNBCの電話インタビューに対して「(銀行閉鎖は)規制当局やNYDFSが暗号資産に反対しているという強いメッセージを込めたもの」と語っている。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/JHVEPhoto

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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