オプティミズムの「OP Stack」に新機能、L3エコシステムのサポート目的で

OptimismチームがOP Stackに新機能を実装

イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューションである「OPメインネット(OP Mainnet)」を提供するオプティミズム(Optimism)チームが、同チーム提供のブロックチェーン開発キット「OPスタック(OP Stack)」への新機能実装を5月9日に発表した。

今回実装される新機能は、独自のトークンをネットワークのガス代として使用可能になる「カスタムガストークン」および、より安価で利用できるデータ可用性(DA)プロトコルの代替案である「プラズマモード(Plasma Mode)」だ。

これらの機能により、さらに柔軟なL3ネットワークの構築が可能になり、独自のニーズに合った独特なネットワークを構築可能になるという。

オプティミズムチームは「OPスタック」をリリース以降、同開発キットを採用するチェーンのエコシステムである「スーパーチェーン」の拡大を進めてきた。今回発表された新機能実装は、この「スーパーチェーン」に「OPスタック」を用いて開発したL3を統合する計画の一環で行われた。

「OPスタック」はオプティミズムの技術を用いて独自のL2ブロックチェーン構築したいユーザー向けのブロックチェーン開発キットだ。

なお既に、これを利用したコインベース(Coinbase)提供のL2ブロックチェーン「ベース(Base)」を基盤にしたL3ブロックチェーン構築を進めるプロジェクトが存在している。

現状「スーパチェーン」内のL3ブロックチェーンは標準の「OPスタック」の構成とは異なっており、相互運用機能の実装などで問題が生じるという。しかしオプティミズムチームはL3をエコシステムに組み込むことに好意的な姿勢を見せている。

今回L3チェーンを「スーパーチェーン」でサポートする初期段階として、L3チェーンはオプティミズムのガバナンス団体「オプティミズムコレクティブ(Optimism Collective)」にシーケンサー(「シーケンス=順番」を制御するコントローラー)の収益を共有することで「スーパーチェーン」に参加できるようになったとのことだ。

「スーパーチェーン」に参加することで、開発者の広範なネットワークとともに、遡及的な資金調達、エアドロップ、成長キャンペーンにアクセスできるようになるなどのメリットがある。

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参考:オプティミズムコレクティブ
images:iStocks/SiberianArt

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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