日本円ステーブルコイン「JPYC」、YUTOと事業創造キャピタルの「YTFUND」から資金調達

JPYC社がYUTOと事業創造キャピタルの「YTFUND」から資金調達

前払式支払手段による日本円ステーブルコイン「JPYC」を取り扱うJPYC社が、「Yield Technology投資事業有限責任組合(YTFUND)」より資金調達を実施したことを5月9日発表した。

なお資金調達の方法については主にシード期の資金調達で用いられる、新株予約権を利用した簡易な資金調達手法「J-KISS」が用いられたという。

ただし今回の調達額については非公開のようだ。

「YTFUND」は、YUTOと事業創造キャピタルの2法人による共同のファンド(LPS:投資事業有限責任組合)である。同ファンドでは、AIやブロックチェーンなど最先端技術の製品・サービス実用化などを目指しているスタートアップを中心に投資が行われている。

JPYC社は、調達資金を「自己資本の増強と内部体制の強化」、「自社サービスの企画・開発・運営」に充てる予定とのことだ。

「JPYC」は1JPYC=1円で取引される日本円連動の前払式扱いのステーブルコイン。法的な暗号資産(仮想通貨)に該当しないトークンとなっており、2021年1月27日よりJPYC社が発行・販売を行っている。

なおJPYC社では、これまで利用されている「JPYC(前払式)」とは別に、資金移動業のライセンスを取得することで償還可能な「JPYC(電子決済手段)」の発行を目指している。

JPYC社は今回の調達について、「ブロックチェーンやセキュリティでの取り組みを支援するYTFUNDからの出資は、ステーブルコインを用いた新しい金融インフラの成長と技術の進化に大きな後押しとなります」と述べている。

ちなみに現在「JPYC(前払式)」は、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、シデンネットワーク(Shiden Network)、ノーシス(Gnosis)、アバランチ(Avalanche)、アスターネットワーク(Astar Network)のブロックチェーンに対応している。

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images:iStocks/Funtap・BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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