StarkNetにL3のzkEVM構築目指す「カカロット」、シードの資金調達を実施、フェンブシやOKXら参加

カカロットがシードの資金調達を実施

「Kakarot zkEVM(カカロットズィーケーEVM)」の開発を進めるKakarot Labs(カカロットラボ)が、シードラウンドによる資金調達完了を11月14日発表した。なお調達額は不明。

発表によると同ラウンドを主導したのは、Stake Capital Group(ステイクキャピタル)とLongHash Ventures(ロングハッシュベンチャーズ)。その他にEterna Capital(エターナキャピタル)、Fenbushi Capital(フェンブシキャピタル)、OKX Ventures(OKXベンチャーズ)、Foresight Ventures(フォーサイトベンチャーズ)、SevenX Ventures(セブンXベンチャーズ)、Builder Capital(ビルダーキャピタル)、STIX、Bixin Ventures(ビクシンベンチャーズ)、Signum Capital(シグナムキャピタル)、Moonrock Capital(ムーンロックキャピタル)、Clearly Monad Sero(クリアリーモネイドセロー)、NxGen(ネクスジェン)が出資参加したとのこと。

カカロットの開発チームは、「この資金調達のおかげで、来年にはチームを倍増させることを目標に拡大でき、あらゆる面での進歩を加速さられる」と述べている。

カカロットによると「Kakarot zkEVM」は現在、イーサリアム財団が設計した何千もの公式テストの合格に集中しているとのこと。

そのテストが完了次第、理想的には年末までに「Kakarot zkEVM」をスダンドアロンのテストネットでリリースする予定としている。

なおカカロットラボは今年6月にプレシードの資金調達を行っていた。その際にはEthereum(イーサリアム)の共同創業者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏やハードウェアウォレットなど提供のLedger(レジャー)共同創業者であるNicolas Bacca(ニコラス・バッカ)氏、イーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューション開発のStarkWare(スタークウェア)、暗号化の難問に取り組むベンチャースタジオLambdaClass(ラムダクラス)など多くの投資家からカカロットは資金を集めたという。

「Kakarot zkEVM」は、スタークウェア開発の「StarkNet(スタークネット)」上にEVM(イーサリアムバーチャルマシン)環境を構築するプロジェクト。スタークウェア開発のプログラム言語「Cairo(カイロ)」によって書かれているとのこと。

なお「スタークネット」は、zkRollup(zkロールアップ)を活用したイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション。zkRollup(zkロールアップ)とは、暗号技術を利用した証明技術「ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)」活用のロールアップのこと。ロールアップは、元となるブロックチェーンのセキュリティなどを活用しながら、ガス代(ネットワーク手数料)やネットワークの混雑解消を図るスケーリングソリューションである。

カカロットラボのフェーズ1の目的は、「Kakarot zkEVM」を「スタークネット」に導入し、同ネットワーク上で開発者がEVM互換のDApps(分散型アプリケーション)をシームレスに構築・展開出来るようにすることだという。

そしてフェーズ2では、「スタークネット」のフルノードでシーケンサー(順番を制御するコントローラー)であるMadara(マダラ)との統合により、ガスコスト(手数料)の軽減とTPS(1秒あたりのトランザクション数)を高めるレイヤー3のzkEVMを構築することを目指している。

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images:iStocks/BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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