米SEC、アークインベストメント申請の現物ビットコインETFについてパブリックコメント求める

承認可否が延期

米国著名投資家キャッシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメント(ARK Investment Management)申請の現物(スポット)ビットコイン(BTC)の上場投資信託(ETF)について、米証券取引委員会(SEC)による承認可否が延期となった。SECが8月11日付けで連邦官報に掲載した書類によって明らかとなった。

対象となっているのは、「ARK 21Shares Bitcoin ETF」だ。なお同ETFは、アーク・インベストメント・マネジメントと暗号資産(仮想通貨)投資商品を提供する21(トゥエンティワン)が共同で運用予定のETFだ。

これまでの経緯

アーク・インベストメント・マネジメントは2021年6月、SECへ「ARK 21Shares Bitcoin ETF」の申請を行っていたが、SECはこれを却下。

今年5月9日には、シーボー・グローバル・マーケッツ(Cboe Global Markets)が、同社運営の株式取引所「シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)」へ「ARK 21Shares Bitcoin ETF」を上場するための申請をSECに行っていた。なおシーボーが同ETFの上場をSEC求めるのはこれで3度目であった。

なおアーク・インベストメント・マネジメントは、SECが最終決定を下すまで最長240日(2024年1月まで)の猶予を与えていた。

SECの求めるコメントについて

今回承認可否が延期されたのは、SECが「ARK 21Shares Bitcoin ETF」についてのパブリックコメントを求めたためだ。

アーク・インベストメント・マネジメントは、同ETFを上場させる為に「大規模な規制市場と包括的な監視共有契約を結んでいる」ことをSECに対し証明しなければならない。

書類にてSECは、21日間の期限付きでコメントを公に求めている。

具体的には、次の3つの項目に関するコメント提出者の見解が求められた。

1つ目に 「提案されている信託および株式が操作されやすいかどうかについて」だ。

次に「本取引所の提案が詐欺的及び操作的な行為や慣行を防止するように設計されているかについて」。

最後に「ビットコイン市場の流動性と透明性、ビットコイン市場が操作されやすいこと、これらを鑑みた際の取引所上場商品の原資産としてのビットコインの適合性に関して」である。

またSECは、ビットコイン先物が取引されているシカゴ・マーカンタイル取引所(CMC)についても書類で言及。

「CMCが現物(スポット)ビットコインに関連する相当な規模の規制された市場を代表している」という意見に同意するかについてもSECは意見を仰いでいる。

またSECは、シーボーBZX取引所が、同取引所の市場監視プログラムを補完する目的で、米大手暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)と共同監視契約を締結するとしていることにも触れ、これが「商品ベース信託株式における不正や操作行為の発見・調査・抑止に役立つ」と思うかについても意見を公募している。

SECは、利害関係者らに対し、これらの課題やその他の懸念事項に関して、意見やデータ・論拠を書面で提出するよう呼び掛けている。

ETFを続々と許可するSEC

SECは各社申請の現物ビットコインETFを続々と受理している。

7月13日には米大手資産運用会社ブラックロック(BlackRock)の現物ビットコインETF「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(iShares Bitcoin Trust)」の申請をSECは受理。

続けて7月17日には暗号資産ファンドマネージャーのヴァルキリーファンド(Valkyrie Funds)の「ヴァルキリービットコインファンド(Valkyrie Bitcoin Fund)」の申請が受理されている。

またSECは、インベスコ・ギャラクシー・ビットコインETF(Invesco Galaxy Bitcoin ETF)、ヴァンエック・ビットコイン・トラスト(VanEck Bitcoin Trust)、ウィズダムツリー・ビットコイン・トラスト(WisdomTree Bitcoin Trust)、ワイズ・オリジン・ビットコイン・トラスト(Wise Origin Bitcoin Trust)などの様々なファンドの申請作業も進行中であることを7月13日に発表している。

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参考:SEC掲載書類
デザイン:一本寿和
images:iStocks/royyimzy・keko-ka

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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