MakerDAO、「DAI」預入の利回りを最大8%に引き上げ

DAI預入の利回りが最大8%に

大手DeFi(分散型金融)プロトコル「MakerDAO(メイカーダオ)」提供の「DSR(Dai Savings Rate)」を利用した際の金利が、一時的に3.19パーセントから最大8パーセントに引き上げられた。「MakerDAO」共同創業者ルーン・クリステンセン(Rune Christensen)氏がX(旧ツイッター)にて8月7日に情報共有している。

なお「DSR」は、「MakerDAO」に資産を預け入れて発行される米ドルステーブルコイン「ダイ:Dai(DAI)」を預け入れることで、利子が得られるスマートコントラクトだ。

クリステンセン氏はXにて「このレートがこれほど高いのは、現在Dai貯蓄レートを利用している人がそれほど多くないためです。現在DSRを利用しているのは Dai保有者の約8%だけです。このため、強化型DSRシステムは、利率を引き上げることでより多くの利用者を集めます。今後より多くの利用者が増えれば、利率は下がります」と述べている。

今回実施された金利の引き上げは先月可決されたガバナンス投票の結果であり、一時的なものである。今後「DSR」の利用率が増加するにつれ金利は低下していく予定で、一度下がれば利用率が低下しても再び引き上げられるわけではないという。

なお金利が最大8パーセントに引き上げられた「DSR」を利用するためには、マネーマーケットプロトコル「Spark Protocol(スパークプロトコル)」を利用する必要がある。「Spark Protocol」は米国ユーザーおよびVPNユーザーが利用できないことに注意が必要だ。

「DSR」には金利引き上げ前の8月6日時点で約3.4億DAIが預けられていた。金利引き上げ後の預入額は大きく上昇しており、記事執筆時点(8/8 16:30)で約7.4憶DAIが預け入れられている。

クリステンセン氏は5月11日、政府からの検閲耐性と個別プロジェクトの推進力強化を狙う、プロジェクトの大規模な改革案である「エンドゲームプラン(Endgame Plan)」の詳細な計画を公開している。

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参考:MakerDAOガバナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Who_I_am

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田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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