3iQがファンド保有のイーサリアム(ETH)をステーキングへ

3iQがファンドのETHをステーキングへ

カナダ最大のデジタルアセットマネージャー3iQ(スリーアイキュー)が、同社提供の2つのイーサリアム(Ethereum)ファンドのポートフォリオにて保有するイーサ(ETH)のステーキング開始予定を6月28日に発表した。なおステーキングは8月28日から開始されるとのこと。

ステーキングによって得られたイーサは、両ファンドの純資産価値(NAV)に反映されるとのことだ。

また発表によると米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)のカストディ部門コインベースカストディ(Coinbase Custody Trust Company)が、ファンドのカストディアンを担当するとのこと。これにより3iQはコインベースカストディのステーキングインフラやバリデータを使用し、コインベースからステーキングのサポートを受けるとのことだ。

なお3iQが提供しているイーサリアムのファンドは「イーサファンド(The Ether Fund)」と「3iQイーサETF(3iQ Ether ETF)」だ。今回どちらのファンドのイーサもステーキングされる予定である。

また3iQによると同社は、ステーキングを投資戦略の一部として実装するETP(上場取引型金融商品)を世界で初めて提供するとのことだ。

3iQの会長兼最高経営責任者(CEO)であるフレッド・パイ(Fred Pye)氏は「私たちはファンドの投資目標に忠実でありながらイーサのステーキングを開始することで、デジタル資産を直接取り扱う複雑さを解消しつつ、追加利回りを提供するという両方の長所を投資家に提供できると考えています」と述べている。

ちなみに3iQでは「3iQ Bitcoin ETF」、「3iQ Ether ETF」、「The Bitcoin Fund」、「The Ether Fund」、「3iQ Global Cryptoasset Fund」を提供している。

ステーキングとは

ステーキングとは、「バリデーター」と呼ばれるユーザーが、対象となる暗号資産を一定量保有(ロック)することで取引記録のブロック生成プロセスに参加し、報酬を得る行為のこと。

なおステーキングは、コンセンサスアルゴリズムの「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」を採用するブロックチェーンで実行が可能となっている。コンセンサスアルゴリズムとは、暗号資産のブロックチェーンのブロックを追加する際の合意形成のアルゴリズムである。

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参考:3iQ
デザイン:一本寿和

images:iStoks/Yevhenii-Podshyvalov

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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