イーサリアム、約12秒で送金の巻き戻りリスク低減へ。高速確認ルール巡り開発進展

送金の巻き戻りリスク低減へ

イーサリアム(Ethereum)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が、送金後の取り消しリスクを短時間で大きく下げる新たな仕組みについては3月18日に自身のXで言及した。この仕組みにより、イーサリアムメインネットからレイヤー2や取引所への入金反映が、約13秒まで短縮される可能性がある。

現在のイーサリアムでは、送金後すぐに取引が確定するわけではなく、一定時間は取り消される可能性が残る。このためレイヤー2や取引所では安全性を確保するために複数のブロック承認を待つ運用が取られており、入金反映までに時間がかかる。

こうした前提の中、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は、新たな高速確認ルール(Fast Confirmation Rule)の仕組みにより、一定の前提条件の下で1スロット(約12秒)経過後には送金が巻き戻らないという強い保証を得られるようになると説明した。

同氏によると、この仕組みは、(1)ネットワーク参加者のスーパーマジョリティ(3分の2超)が正直に動作していること、(2)ネットワーク遅延が約3秒未満であること、の2点の前提条件が必要になるという。

また同氏は、この保証は現在の最終的な確定処理よりは一段低い水準に位置付けられるものの、多くの用途にとっては非常に強力だと説明している。

イーサリアム研究者のジュリアン・マー(Julian Ma)氏は、この仕組みにより、イーサリアムメインネットからレイヤー2や取引所への入金時間が約13秒に短縮されると説明した。同氏は、ハードフォークなしで、これが今後数ヶ月で展開されるとの見通しも示している。

また研究者のルカ・ザノリーニ(Luca Zanolin)氏は、イーサリアムの次期コンセンサス設計では、たとえ多くのバリデーターが一時的に応答しない状況でもブロック生成を止めない仕組みが重要になると説明している。同氏は、イーサリアムがこれまで一度もブロック生成を止めていない点に触れたうえで、今後の設計でもこの性質を維持し、強化すべきだと主張している。

参考:ファイアフライ1 ファイアフライ2 
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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