Curve Finance、ステーブルコイン「crvUSD」発行担保として「wstETH」サポート開始

「crvUSD」発行の担保として「wstETH」がサポート開始

DeFi(分散型金融)プロトコルのカーブファイナンス(Curve Finance)で、同プロトコル発行の米ドルステーブルコイン「crvUSD」の発行担保としてリド(Lido)の「stETH」をラップした「wstETH」が6月8日に利用可能になった。

この決定は同プロトコルのガバナンスによって6月8日に可決したもので、全票数のうち84.5パーセントがこの投票に投じられ、そのすべてが賛成票となった。なお「wstETH」を担保として発行できる「crvUSD」の上限は1億5000万枚に設定されている。

「wstETH」はリキッドステーキングを提供するリドが発行する「stETH」をラップしたもので、L2ネットワークで保有する「ETH」をステーキングする際に利用される。

「crvUSD」を発行する際に担保としてこれまで利用出来た通貨は、フラックスファイナンス(Flux Finance)が発行する「sfrxETH」のみであり、今回サポートが開始された「wstETH」は2つめとなる。

「crvUSD」は5月4日に発行が開始されたステーブルコインで、新しい価格維持アルゴリズム「LLAMMA」が採用されている。同アルゴリズムは、担保通貨の価格の変動に合わせて担保を自動で売買する仕組みとなっており、これにより担保通貨の価格変動による、急な精算が発生するリスクが減らされているという。

なお「crvUSD」は発行が開始されてからいくつかのバグが発見され、何度かの再発行が行われている。現在流通しているものは、今のところバグが発見されておらず挙動は安定していると報告されている。

関連ニュース

参考:ガバナンス
デザイン:一本寿和

images:iStocks/justinroque

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【12/1話題】KyberSwapのハッカーが完全支配を要求、マイクロストラテジーが880億円相当のBTC購入など

KyberSwap事件のハッカー、報奨金の取引条件として同社完全支配を要求、米マイクロストラテジー、880億円相当のビットコイン追加購入。合計保有数174,530BTCに、グレイスケール、現物BTC投資信託「GBTC」の運用効率化で契約更新、積水化学、蘭ブロックチェーントレーサビリティ「サーキュライズ」と業務提携、ワームホールが約331億円の資金調達、Wormhole Labs設立も、デジタル資産投資プラットフォームのFasset、ドバイでVASPライセンス取得、アニモカブランズが「オープンネットワーク」エコシステムに出資、TON最大のバリデータに、IoT向けDLTプラットフォーム「IOTA」がアブダビに財団設立、約148億円の資金提供も、バイナンス、BUSDのサポートを12月に終了へ

Sponsored

IoT向けDLTプラットフォーム「IOTA」がアブダビに財団設立、約148億円の資金提供も

IoT向け分散型台帳(DLT)プラットフォーム「アイオータ(IOTA)」が、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビに「アイオータ・エコシステムDLT財団」を設立したことを11月29日発表した。なお同財団はアブダビ・グローバル市場(ADGM)に登録された初の初のDLT(分散型台帳)に関する財団とのこと

アニモカブランズが「オープンネットワーク」エコシステムに出資、TON最大のバリデータに

アニモカブランズ(Animoca Brands)が、メッセージングアプリ「テレグラム(Telegram)」開発の分散型プラットフォーム「オープンネットワーク(The Open Network:TON)」の最大のバリデータとなり、TONエコシステムのミニアプリ「トンプレイ(TON Play)」へ出資したことを11月28日発表した