FTXが約8200億円回収、来年の再開検討及び欧州事業売却の選択肢も

FTXが再開を検討

昨年11月に破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXが、再開を検討しているようだ。米デラウェア州破産裁判所で4月12日に開かれた公聴会にて、FTXの弁護士が明かした。

弁護士のアンディ・ディートデリヒ(Andy Dietderich)氏は、現在の状況を「ごみ箱の火は消えた」と表現。ここ最近の暗号資産の価格上昇により、FTXが取り戻した資産は62億ドル(約8200億円)相当の評価だという。また、現金及び暗号資産をあわせて73億ドル(約9726.8億円)以上の総資産があり、1月以降で8億ドル(約1066億円)以上増加したと説明した。

また、選択肢の一つとして取引所の再開を関係者と交渉していると述べ、2024年第2四半期中に再開が決定する可能性があるとのことだ。

ただし、再開にあたりFTXに凍結されている顧客資産がどう扱われるかについては説明されなかったようだ。

また再開に必要な資金は、第三者からの投資で調達するか、同社が回収した資産の一部を当てる可能性があることも示唆した。

FTXの資産は、負債者への払い戻しについて裁判所からの最終的な承認を得るまで動かすことはできないとのこと。ディートデリヒ氏によれば今年中に承認される可能性は低いとのことだ。

FTXの再開可能性については、同社最高経営責任者のジョン・レイ(John Ray)氏が1月19日にウォールストリート・ジャーナル(WSJ)に事業再生の可能性を検討していることを明かしていた。

スイス裁判所が欧州事業売却の選択肢認める

またFTXはスイスの裁判所が、モラトリアム手続きに関する請願を認めたことも4月12日に発表。
この請願は、FTXヨーロッパ(FTX Europe AG)によって提出された。

モラトリアム手続きとは法令に基づき、債権者が債務者に対し、債務返済を一定期間猶予することだ。

これによりFTXの欧州部門は、米破産裁判所に従い、事業売却の可能性を含む選択肢の検討を進めることができるようになったとのこと。

FTXヨーロッパはFTXのチャプター11(連邦破産法第11条)に含まれている。FTXヨーロッパは今年3月、ユーザーが出金依頼できるサイトを開設しているが、これはモラトリアム手続きで変更されることはないという。

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参考:公聴会FTX
images:Reuters

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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