DeFiレンディング「Aave」がStarkNet、Polygon zkEVM、BNB Chainに拡張か

DeFiレンディングのAaveが複数のチェーンに拡張へ

DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「Aave(アーベ)」を『イーサリアム(Ethereum)L2スケーリングソリューションのスタークネット(StarkNet)上に展開する提案』に対する温度感チェックのガバナンス投票が4月4日に開始された。

この投票はスタークネット上でAaveプロトコルを完全に実装することを目指すものであり、その前段階であるイーサリアムとスタークネットとのクロスチェーンブリッジの確立についてはすでにコミュニティの承認を得ている状況だ。

今回のガバナンス投票は、分散型ガバナンスプラットフォーム「スナップショット(snapshot)」で行われており、4月11日に終了する予定となっている。なお4月5日現在99.99パーセントが賛成に票を投じている。

また上記のガバナンス投票が開始された日にAaveのデリゲーターである「アーベちゃんイニシアチブ(Aave-Chan Initiative)」の創設者マーク・ツェラー(Marc Zeller)氏が、AaveプロトコルをBNBチェーンに展開する提案をアーベコミュニティフォーラムに投稿している。

さらに3月にはイーサリアムスケーリングネットワークであるポリゴン(Polygon)ブロックチェーンのレイヤー2ネットワーク「ポリゴンzkEVM(Polygon zkEVM)」に、同プラットフォームの最小限バージョンを展開することに対する温度感チェックが実施され、ほとんどすべての票が賛成に投じられている。

現在Aaveはイーサリアム、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、ファントム(Fantom)、ハーモニー(Harmony)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴンPoS(Polygon PoS)の計7つのブロックチェーンで利用できる。

Aaveは今年1月に同プロトコルの最新バージョン「Aave v3」をその他チェーンに一年遅れてイーサリアムチェーンに立ち上げており、スタークネット、ポリゴンzkEVM、BNBチェーンに展開が提案されているのも同じく「Aave v3」である。  

関連ニュース

参考:スナップショット
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Vladimir-Kazakov・pgraphis

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【4/17話題】カルビーがブロッチェーン活用のIP管理の実証実験、ANAPが約2億円分のビットコイン購入など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

Semler Scientificが最大5億ドルの証券発行枠を申請、ビットコイン追加購入を含む資金調達へ

米ナスダック上場企業の医療機器メーカーであるセムラーサイエンティフィック(Semler Scientific)が、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の追加購入等を目的に、最大5億ドル(約714億円)の有価証券を随時発行・販売可能とする登録届出書を4月16日付で米証券取引委員会(SEC)に提出した

米国のステーブルコイン政策、ユーロにとって関税より危険=伊経済財務相

イタリアのジャンカルロ・ジョルジェッティ(Giancarlo Giorgetti)経済財務相は4月15日、ドルに連動するデジタル通貨「ステーブルコイン」を巡る米国の政策について、欧州市民に国際決済の魅力的な手段を提供し、関税以上に欧州にとって懸念すべき事態を招く恐れがあるとの見方を示した