テザー、最新の準備金レポート発表、連結総資産670億ドル以上か

テザー、最新の準備金レポート発表

ステーブルコイン「USDT」を発行するテザー(Tether)が、2022年12月31日付での準備金などの正確性に関する報告書を2月9日に発表した。

この報告書は、テザーホールディングス(Tether Holdings)及びその完全子会社ら5社の2022年12月31日における連結準備金報告書(CRR)について監査法人のBDOが保証業務に従事し、作成されたものである。

なおテザーの子会社としては、テザーインターナショナル(Tether International Limited)、テザーオペレーションズ(Tether Operations)、テザーリミテッド(Tether Limited)、アルファグループコモディティーズ(Alpha Group Commodities)、TGコモディティーズ(TG Commodities)の名前があがっている。 

CRRによれば、2022年12月31日時点においてテザーは有担保ローンを削減したことに加え、2022年の間コマーシャルペーパー(無担保の約束手形)ゼロ、連結総資産670億ドル以上、超過準備金9億6000万ドル以上となったと報告されている

テザーのCTOであるパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)氏は「このCRRの発表により、テザーは透明性において業界をリードするという約束を果たし続けています。2022年の波乱の幕開けの後、テザーはその安定性、回復力、弱気市場やブラックスワン事象への対応力を再び証明し、業界の悪徳業者とは一線を画す存在になりました。今年の混乱の中で210億ドル以上の償還をスムーズに実行できただけでなく、他方でテザーは100億ドル以上のUSDTを発行しており、テザーの有機的成長と採用が続いていることを表しています」とした。

さらに同氏は「前四半期、テザーは7億ドル以上の利益を生み出し、その準備金を増やしました。私たちはテザーが暗号資産業界の信頼を回復する原動力となり続けていることを誇りに思います。私たちは同業他社や競合他社に対してポジティブな模範を示し続けることを決意しています」と伝えている。

なおBDOの報告書に関する意見は、2022年12月31日付のCRR並びに対応する連結総資産及び連結総負債にのみ限定されている。

残高及び情報を検証する際に、この日時より前の活動及び後の活動は考慮されていないとのことだ。

またBDOは報告書中に記載されている以外の日時における財務上又は非財務上の活動に対して、いかなる手続も実施せず、いかなるレベルの保証も提供していないとのことだ。

関連ニュース

参考:Tether,BDO
iStocks:images/Suphachai-Panyacharoen・Ninja-Studio
デザイン:一本寿和

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【9/22話題】韓国釜山市がブロックチェーンシティ目指し本格始動、バイナンスが欧州でステーブルコイン上場廃止を視野など

韓国釜山市が「ブロックチェーンシティ」目指し本格始動、約110億規模のファンド設立も、バイナンス、MiCA準拠のためにステーブルコイン上場廃止を視野に、アスター(ASTR)、韓国大手bithumbに上場、ブリッジプロトコル「Wormhole」、「USDC」の「クロスチェーン転送プロトコル」統合

ブリッジプロトコル「Wormhole」、「USDC」の「クロスチェーン転送プロトコル」統合

ブリッジプロトコル「ワームホール(Wormhole)」提供の「ワームホールコネクト(Wormhole Connect)」が、米ドルステーブルコイン「USDC」をブロックチェーン間で転送する「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」と統合したことが9月20日に発表された

【9/21話題】コナミのPROJECT ZIRCONとNFTマーケットプレイス「リセラ」、コインチェックにイミュータブル(IMX)上場など

コナミ、初のweb3プロジェクト「PROJECT ZIRCON」とNFTマーケットプレイス「リセラ」発表、国内初、コインチェックにイミュータブル(IMX)上場。エイプコイン(APE)とアクシーインフィニティ(AXS)も、PayPalのモバイル決済アプリ「Venmo」、同社発行のステーブルコイン「PYUSD」を利用開始、ハッシュキーDXがIOSTのノードパートナーに参加、企業向けWeb3サービス開発支援で協力も、Polkadotエコシステムのコミュニティ「PolkaWorld」、資金提供を拒否され運営停止へ