イーサリアムL2「Arbitrum」、多言語対応プログラミング環境「Stylus」発表

RustやCに対応し、処理速度も大幅向上

イーサリアムのL2スケーリングソリューション「アービトラム(Arbitrum)」を開発するオフチェーンラボ(Offchain Labs)が、「アービトラム」向けのプログラミング環境「スタイラス(Stylus)」を2月7日に発表した。

スタイラスは、一般的なプログラミング言語で書かれたプログラムを「アービトラム」上に展開可能にする汎用プログラミング環境である。これまではプログラム作成の際にイーサリアム(Ethereum)の独自プログラミング言語である「Solidity(ソリディティ)」などの限られた言語を使用する必要があったが、「スタイラス」を使用するとRust(ラスト)、C、C++など、開発者の好みの言語でプログラムを作成できるようになるとのこと。

また「スタイラス」で作成されたプログラムは完全にEVM(イーサリアムバーチャルマシン)の互換性を保っているため、どの言語で書かれたプログラムであっても相互運用可能とのことだ。

さらに「スタイラス」内部でプログラムを、効率的なバイナリコードのフォーマット「WASM(ウェブアセンブリ)」に変換することにより、ネイティブコードと同等の実行速度を実現できるため、「Solidity」で書かれたプログラムと比較して大幅に実行速度を向上できるとのこと。これにより高速な処理を必要とするアプリケーションをより安価に実装できるようになるとのことだ。

「スタイラス」は2023年中のリリースを予定しており、「アービトラムワン(Arbitrum One)」と「アービトラムノヴァ(Arbitrum Nova)」の2つのアービトラムメインネットで利用可能になる予定とのことだ。

「アービトラム(Arbitrum)」とは?

アービトラムは、オプティミスティックロールアップを採用することでイーサリアムの安全性を保ちつつオフチェーンでの高速処理を実現したスケーリングソリューションである。

「アービトラムワン」はアービトラムのパブリックなメインネットであり、誰でもバリデーターとなることができる仕組みとなっている。一方で「アービトラムノヴァ」は選定されたバリデーターのみが参加する許可型のメインネットとなっており、厳密な分散性を達成することはできないが、その分低い手数料での利用を可能にしている。

そのような特性から「アービトラムワン」はDeFi(分散型金融)及びNFT向けチェーン、「アービトラムノヴァ」はゲーム及びソーシャルアプリに特化したチェーンとして取り扱われるケースが多い。

オフチェーンラボは2022年8月に「アービトラムワン」における大型アップグレード「ニトロ(Nitro)」を実施し、処理の効率化や標準的なプログラミング言語への対応のための仕様変更が行った。オフチェーンラボによると、これによってパフォーマンスは10倍に向上したとのことだ。

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参考:Offchain Labs
デザイン:一本寿和

images:iStock/m_pavlov・dalebor

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小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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