アミューズがNFT対応ウォレット「A Wallet」提供開始、ポリゴン採用で

アミューズが「A Wallet」提供開始

大手芸能事務所アミューズが、子会社Kulture(カルチャー)と開発したウォレットサービス「A Wallet(エーウォレット)」の提供開始を12月15日発表した。

「A Wallet」は、デジタル資産としてのNFTを保有できるサービスとのこと。アミューズが運営するオンラインショップやファンクラブなど、アーティストにまつわる様々なサービスを利用するにあたって必要な共通IDである「A!-ID(エーアイディー)」と連携することで、ウォレット作成における複雑な会員登録、秘密鍵やシードフレーズなどの管理を必要とせず、「A!-ID」のみで簡単にウォレットが作成可能になったという。

そして同サービスでは、「A!-ID」で利用可能な「A!SMART(アスマート)」や「LIVESHIP(ライブシップ)」、各種ファンクラブなどのサービスと連携し、ポリゴン(Polygon)ネットワーク上で展開されるNFTコレクションを楽しめるとのことだ。

アミューズは「A Wallet」の第一弾施策として、ストリーミング配信サービス「LIVESHIP」および、アミューズのデジタルファンサービス「Amuse+」と連携した、オリジナル視聴チケットNFTの付与をスタートするとのこと。

この施策は、12月29日と30日にLINE CUBE SHIBUYAにて計3公演開催される「Amuse Presents SUPER HANDSOME LIVE 2022 “ROCK YOU! ROCK ME!!”」に関する取り組みとなるという。

同公演の本公演生配信の「Amuse+会員限定 特典付き視聴チケット」購入者の「A Wallet」へ「オリジナル視聴チケットNFT」が付与されるとのことで、配信される3公演それぞれ異なるカラーのNFTチケットが用意されているという。

「Amuse+会員限定 特典付き視聴チケット」の購入は「LIVESHIP」で対応しているとのこと。12月15日12:00~2023年1月6日19:59の期間にて1枚4,000円(税込)で購入が可能とのことだ。なお同チケット購入にあたり注意点として、Amuse+有料コース(ライトコース または プレミアムコース)への登録が必要であるとのこと。

アミューズはこの取り組みについて「ライブ配信視聴の楽しみに加え、視聴の記念を固有のデータとしてA Walletに残せる新しい価値をご提供します」と述べている。

アミューズは今年6月、新会社「株式会社Kulture」設立と、web3・メタバース特化ファンド「KultureFUND(カルチャーファンド)」を立ち上げていた。

Kultureの主な事業領域として、「ブロックチェーン・NFTを活用したサービス開発」の他、「web3・メタバースを軸にしたIPのマーケティングと開発」、そして前述した「KultureFUND」により、web3・メタバース領域スタートアップへの投資事業を行っていくとしていた。

またアミューズは昨年より、所属アーティストである「Perfume」および「BABYMETAL」のNFTに関する取り組みを始めていた。「Perfume」がオークションで販売した初のNFTアート作品は、当時の日本円換算で約325万円にて落札されている。また「BABYMETAL」が販売した初のNFTトレーディングカード1,000セットは、わずか数分で完売している。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

関連ニュース

アミューズ、web3ファンド「KultureFUND」設立、記念NFT販売も

Perfume初のNFT作品、約325万円で落札

BABYMETALのNFTトレカ、数分で即完売

アバランチ「Coreウォレット」モバイル版、Androidからリリース

アップル、コインベースウォレットのNFT送信機能を停止

参考:アミューズ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/dalebor

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/8話題】ビットバンクがBitbank Ventures設立、米デトロイト市が暗号資産での納税を受け入れへなど(音声ニュース)

ビットバンク、投資事業子会社「Bitbank Ventures 合同会社」設立、米デロイト市、暗号資産での納税を2025年から受け入れへ、仏当局が「ポリマーケット」を調査、トランプへの賭けでフランス人が約7,900万ドル獲得、スイス中銀総裁、暗号資産になお警戒感「現金決済は今後も重要」、コインベース、ラップドビットコイン「cbBTC」をソラナに導入、JPモルガンのブロックチェーン決済「Onyx」が「Kinexys」に名称変更、FXサービス導入も、バイビットがジョージアでVASPライセンス取得、取引サービス提供可能に、ブロックチェーンでエッセンシャルワーカーの社会貢献行動を可視化、チェーントープが「Chaintope Greeners」提供へ

Sponsored

スイス中銀総裁、暗号資産になお警戒感「現金決済は今後も重要」

スイスの中央銀行であるスイス国立銀行(SNB)のマルティン・シュレーゲル(Martin Schlegel)総裁が、中銀はビットコインやイーサリアムなどの暗号資産(仮想通貨)に警戒しているとした上で、現金はスイスの決済システムにおいて今後も重要な役割を担うだろうと11月7日述べた