フランスとルクセンブルク、CBDCテストで1億ユーロの債券決済

フランスとルクセンブルクがCBDCで1億ユーロの債券決済

フランスとルクセンブルクの中央銀行が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を試験導入するなかで1億ユーロ(約143.8億円)相当の債券を決済したと11月30日発表した。

今回の施策について、フランス銀行の金融安定・運営総責任者であるナタリー・オフォーヴル(Nathalie Aufauvre)氏は「ユーロ圏内において、暗号資産を1日で発行・配布・決済できることを示した。私たちは、うまく設計されたCBDCが欧州で安全なトークン化金融資産空間の発展において重要な役割を果たすことを確認した」と述べた。

なおこの実証実験には、米ゴールドマン・サックス(The Goldman Sachs Group, Inc.)、スペイン・マドリードに本拠を置く商業銀行のグループサンタンデール(Banco Santander S.A.)、仏メガバンクのソシエテ・ジェネラル(Société Générale S.A.)の他、公的資金が投入された欧州投資銀行も参加しているとのことだ。

フランス銀行は2020年から2021年にかけてCBDCの銀行間決済に関する実験を行っている。2021年1月には同実験の成果として200万ユーロ(約2億5,000万円)の決済に成功したことを公表している。

さらに2021年12月にはスイス国立銀行、国際決済銀行とともにCBDCのクロスボーダー取引を行ったことを発表している。

関連ニュース

JCBら、中銀デジタル通貨の実証実験「JCBDC」、既存タッチ決済でスマホ・カード利用

フランス中銀、ホールセールCBDCの実験を複数開始へ

フランス銀行が中央銀行デジタル通貨実験にて200万ユーロ(約2億5,000万円)の決済に成功

フランス銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)実験のパートナーに、アクセンチュア、HSBCなど8社を選出

CBDCハッカソン「G20 TechSprint」、各部門の優勝チーム発表

参考:フランス銀行
デザイン:一本寿和

images:iStocks/agcuesta

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

Sponsored

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された

フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開

米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が、「オンチェーン米国政府マネーファンド(OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)」をイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「ベース(Base)」上でローンチした。フランクリン・テンプルトンが公式Xにて10月31日発表した