「Move」開発者サム・ブラックシア、Sui開発元ミステンラボCTO退任、アンソロピックへ

Move考案者がAnthropicへ

レイヤー1ブロックチェーン「スイ(Sui)」の開発元ミステン・ラボ(Mysten Labs)の共同創業者兼最高技術責任者(CTO)であるサム・ブラックシア(Sam Blackshear)氏が、CTOを退任して同社を離れ、AI企業アンソロピック(Anthropic)へ移籍することを8月6日に自身のXアカウントで発表した。

ブラックシア氏は、アンソロピックでは「防御的なセキュリティ研究(defensive security research)」に取り組むとのこと。

同氏は、新しい問題領域を探求しながら実際に手を動かして技術開発を行う仕事に魅力を感じてきたと振り返った。そのうえで、「攻撃者と防御側の力関係が変化している現在、セキュリティ分野に取り組むことに強く動機付けられている」と説明した。

ブラックシア氏は、フェイスブック(Facebook:現Meta)が主導した暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「リブラ(Libra)」で、スマートコントラクト向けプログラミング言語「ムーブ(Move)」を開発した人物として知られる。リブラは、グローバルな通貨・金融インフラの構築を目指したプロジェクトだ。

同プロジェクト向けに開発されたムーブは、その後、スイやアプトス(Aptos)で採用されるスマートコントラクト向けプログラミング言語となった。

一方で、ブラックシア氏はミステン・ラボやスイとの関わりを継続するとのこと。引き続きミステン・ラボへの助言を行うほか、スイエコシステムの開発者から相談を受けた際にも助言を続けるとのことだ。

また、自身が8年以上開発を続けてきたムーブについても、「ムーブ財団(Move Foundation)」の設立が進められており、今後も可能な限り関わっていきたいとの考えを示した。

ブラックシア氏は、今後のミステン・ラボの技術的なビジョンについて、同社の共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のエバン・チェン(Evan Cheng)氏が引き継ぐと説明した。

同氏によると、チェン氏は現在のミステン・ラボの主要な技術人材の多くを自ら採用してきた人物であり、アップル(Apple)やメタ(Meta)で技術チームを率いた経験も持つとのこと。またブラックシア氏は、「彼が今後どのような方向性を追求するのか楽しみにしている」とコメントした。

これを受けチェン氏も自身のXアカウントで、「サムの退任を受け、原点に戻る」と投稿した。同氏は今後、CEO兼最高技術責任者(CTO)として技術チームを率い、研究からエンジニアリング、プロダクトまで自ら主導する考えを示した。また、「今後12カ月は極めて重要な期間だ」と述べている。

なおブラックシア氏は、ミステン・ラボで過ごした時間について「想像していた以上の冒険だった」と振り返り、「ミステン・ラボとスイエコシステムの皆さんに心から感謝している」と締めくくった。

画像:PIXTA

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渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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